Top / H20 第12部歯冠修復及び欠損補綴

第12部歯冠修復及び欠損補綴

通則

1、 歯冠修復及び欠損補綴の費用は、第1節中の各区分の注に「保険医療材料料を含むものとす る。」等と規定されているものを除き、第1節の各区分の所定点数に第2節の保険医療材料料 を合算して算定する。

2、歯冠修復及び欠損補綴を行った場合の費用の算定は、一連の歯冠修復及び欠損補綴の所定点 数を併せて算定できる。

3、 印象採得、咬合採得、仮床試適及び装着については、それぞれの診療行為を行った際に算定 する。

4、 歯冠修復の当日に行う齲蝕処置の費用については、歯冠修復の所定点数に含まれ別に算定で きない。

5、 歯冠継続歯、有床義歯、ブリッジ(前歯部の接着ブリッジを含む。以下同じ。)等において 人工歯を使用した場合の当該人工歯の費用は人工歯を必要とする部位が両側にわたる場合は1 組として、片側の場合は2分の1組として、それぞれ人工歯材料料として算定する。

6、 「通則4」による乳幼児又は著しく歯科診療が困難な障害者に対する加算は、第1節の所定 点数の100分の50を加算する。

7、 著しく歯科診療が困難な障害者の100分の50加算は、治療を直接行う歯科医師に加え、患者 の障害に起因した行動障害に対し開口の保持又は体位、姿勢の保持を行うことを目的として、 当該治療に歯科医師、歯科衛生士、看護師等が参画した場合等に算定する。

8、 5歳未満の乳幼児が著しく歯科診療が困難な障害者である場合(100分の50加算)は、乳幼 児加算のみを算定する。

9、 歯冠修復及び欠損補綴物の製作に係る一連の診療行為における歯肉圧排、歯肉整形、特定薬 剤等の費用は、それぞれの所定点数に含まれ別に算定できない。

10、 歯科訪問診療は常時寝たきりの状態等であって通院困難な療養中の患者について実施される ものであるが、消炎鎮痛、有床義歯の調整等の訪問診療で求められる診療の重要性を考慮し、 当該患者に行った区分番号I005に掲げる抜髄、区分番号I006に掲げる感染根管処置、 区分番号I007に掲げる根管貼薬処置、区分番号I008に掲げる根管充填(「注1」で規 定する加算を除く。)、区分番号J000に掲げる抜歯手術(「1 乳歯」、「2 前歯」 及び「3 臼歯」に限る。)、区分番号J013に掲げる口腔内消炎手術(「2 歯肉膿瘍 等」に限る。)及び区分番号M029に掲げる有床義歯修理について所定点数に所定点数の10 0分の50を加算する。

11、 「通則7」でいう検査とは、区分番号D004に掲げる平行測定から区分番号D009に掲 げる顎運動関連検査までをいう。

12、 区分番号M000−2に掲げる補綴物維持管理料の「注1」に係る地方社会保険事務局長へ の届出を行っていない保険医療機関において、歯冠補綴物及びブリッジの製作を行い装着した 場合については、当該歯冠補綴物等に係る補綴関連検査、歯冠修復及び欠損補綴に係る一連の 費用の所定点数の100分の70に相当する点数により算定する。また、当該歯冠補綴物等の製作 に先立ち区分番号I008に掲げる根管充填を行った場合であっても、区分番号I008に掲 げる根管充填の「注1」の加圧根管充填に係る加算の費用は算定できない。

13、 保険給付外診療で製作された歯冠修復物及び欠損補綴物であって、後日、脱落した際の再装着の費用及び破損した場合の修理の費用は保険給付の再装着、修理と同一の場合であっても保 険給付の対象には認められない。なお、他院で製作された歯冠修復物及びブリッジであって、 装着後、区分番号M000−2に掲げる補綴物維持管理料の注2に規定する期間に相当する期 間を経過したものについてはこの限りではない。

14、 有床義歯製作中であって咬合採得後、試適を行う前に患者が理由なく来院しなくなった場合、 患者の意思により治療を中止した場合又は患者が死亡した場合には、診療録に装着物の種類、 試適予定日及び試適できなくなった理由等を記載するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に装 着物の種類、試適予定日及び装着できなくなった理由(患者が理由なく来院しなくなった場合 を除く。)を記載した場合に、製作された区分番号M020に掲げる鋳造鉤、区分番号M02 1に掲げる線鉤、区分番号M022に掲げるフック、スパー及び区分番号M023に掲げるバ ーにあっては、各区分の所定点数並びに特定保険医療材料である人工歯の費用の請求を行うこ とができるものとする。また、区分番号M007に掲げる仮床試適、区分番号M005に掲げ る装着の費用は算定できない。なお、請求に当たっては、試適の予定日から起算して1月以上 経過した上で行うものとする。ただし、患者が死亡した場合であって死亡が明らかな場合は、 この限りでない。

15、 患者が理由なく来院しなくなった場合、患者の意思により治療を中止した場合、患者が死亡 した場合であって支台築造物、鋳造歯冠修復物、ジャケット冠、ブリッジ、有床義歯(鉤、バ ー、フック及びスパーを含む。)の製作がすでに行われているにもかかわらず装着ができない 場合は診療録に装着物の種類、装着予定日及び装着できなくなった理由等を記載するとともに、 診療報酬明細書の摘要欄に装着物の種類、装着予定日及び装着できなくなった理由(患者が理 由なく来院しなくなった場合を除く。)を記載した場合に、区分番号M002に掲げる支台築 造、区分番号M010に掲げる鋳造歯冠修復、区分番号M011に掲げる前装鋳造冠、区分番 号M014に掲げるジャケット冠、区分番号M015に掲げる硬質レジンジャケット冠、区分 番号M017に掲げるポンティック(ダミー)、区分番号M018に掲げる有床義歯、区分番 号M019に掲げる熱可塑性樹脂有床義歯、区分番号M020に掲げる鋳造鉤、区分番号M0 21に掲げる線鉤、区分番号M022に掲げるフック、スパー及び区分番号M023に掲げる バーの各区分に掲げる所定点数並びに特定保険医療材料料の請求を行うことができるものとす る。また、区分番号M005に掲げる装着及び装着材料料の費用は算定できない。なお、請求 に当たっては、装着の予定日から起算して1月以上経過した上で行うものとする。ただし、患 者が死亡した場合であって死亡が明らかな場合は、この限りでない。

16、 歯冠修復及び欠損補綴の場合、歯冠形成及び印象採得後、偶発的な事故等を原因とする外傷 による歯冠形成歯の喪失等のやむを得ない場合は、当該歯に装着予定の完成している歯冠修復 物及び欠損補綴物について診療録に歯冠修復物又は欠損補綴物の種類、装着予定日及び装着で きなくなった理由等を記載するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に装着物の種類、装着予定 日及び装着できなくなった理由を記載した場合に、区分番号M010に掲げる鋳造歯冠修復、 区分番号M011に掲げる前装鋳造冠、区分番号M014に掲げるジャケット冠、区分番号M 015に掲げる硬質レジンジャケット冠及び区分番号M017に掲げるポンティック(ダミ ー)の各区分に掲げる所定点数並びに特定保険医療材料料の請求を行うことができるものとす る。なお、区分番号M005に掲げる装着及び装着材料料は算定できない。

17、 未来院請求後に患者が再び来院し、すでに未来院請求を行った区分番号M002に掲げる支台築造、区分番号M010に掲げる鋳造歯冠修復、区分番号M011に掲げる前装鋳造冠、区 分番号M014に掲げるジャケット冠、区分番号M015に掲げる硬質レジンジャケット冠、 区分番号M017に掲げるポンティック(ダミー)、区分番号M018に掲げる有床義歯、区 分番号M019に掲げる熱可塑性樹脂有床義歯、区分番号M020に掲げる鋳造鉤、区分番号 M021に掲げる線鉤、区分番号M022に掲げるフック、スパー及び区分番号M023に掲 げるバーの装着を行う場合は、前記に掲げる各区分に係る費用は別に算定できない。なお、算 定に当たっては、診療報酬明細書の摘要欄にその旨を記載すること。

18、 火災等のために試適又は装着する前に消失した歯冠修復物及び欠損補綴物については、診療 報酬として請求できない。

第1節歯冠修復及び欠損補綴診療料

M000 補綴時診断料
(1) 補綴時診断料は、患者の当該初診における受診期間を通じ、新たな欠損補綴及び有床 義歯の床裏装等を行う場合に、着手した日において1回に限り算定する。

(2) 新たに生じた欠損部の補綴に際し、既製の有床義歯に追加する場合は、有床義歯を新 製する場合と同様に補綴時診断料を算定する。ただし、同一初診中で補綴時診断料を算 定している場合であって、新たに欠損が生じた場合の補綴時診断に係る費用は、すでに 算定を行った補綴時診断料に含まれ別に算定できない。

(3) 補綴時診断料の算定に当たっては、製作を予定する部位、欠損部の状態、欠損補綴物 の名称及び設計等についての要点を診療録に記載すること。

(4) 補綴時診断料を算定した場合には、補綴物の診断設計に基づき、患者に装着する予定 の補綴物について、義歯、ブリッジ等の概要図、写真等を用いて患者に効果的に情報提 供を行うこと。

(5) 補綴時診断料を算定した後、再度、補綴時診断料を算定すべき診断が必要となり診断 を行った場合にあっては、新たに製作を予定する部位、欠損部の状態、欠損補綴物の名 称及び設計等についての要点を診療録に記載すること。なお、当該診断の費用は第1回 目の診断の費用に含まれ別に算定できない。

M000−2 補綴物維持管理料
(1) 補綴物維持管理を実施する保険医療機関は、補綴物維持管理を開始する前月までに地 方社会保険事務局長に届け出るものとする。なお、届出を行う場合には、「特掲診療料 の施設基準及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の様式81を用いること。

(2) 「注1」の「歯冠補綴物」とは、区分番号M010に掲げる鋳造歯冠修復(「1 イ ンレー」を除く。)、区分番号M011に掲げる前装鋳造冠、区分番号M014に掲げ るジャケット冠、区分番号M015に掲げる硬質レジンジャケット冠をいう。なお、乳 歯に対する歯冠修復及び欠損補綴及びすべての支台をインレーとするブリッジは、補綴 物維持管理の対象としない。

(3) 「注1」に規定する文書とは、当該補綴物維持管理の対象となる補綴物ごとに、医療 機関名、開設者名、装着日、補綴物維持管理料の趣旨、補綴部位等を明記したものをい う。なお、患者に対し補綴物維持管理に係る説明を行い、患者に対し、その内容を文書 により提供した場合に限り算定できる。ただし、同一日に複数の補綴物を装着した場合は、主たる補綴物の補綴物維持管理料に係る文書に集約して記載し、患者に対して提供 しても差し支えない。なお、患者に提供した文書の写しを診療録に添付すること。

(4) 「注2」の「補綴関連検査」とは、区分番号D004に掲げる平行測定及び区分番号 D008に掲げる顎運動関連検査に定める各検査をいう。

(5) 補綴物維持管理を行っている歯冠補綴物やブリッジを装着した歯に対して、充填を行 った場合の一連の費用は当該補綴物維持管理料に含まれ別に算定できない。

(6) 補綴物維持管理を行っている歯冠補綴物やブリッジが離脱した場合の再装着に係る費 用は所定点数に含まれ別に算定できないが、再度の装着に使用した装着材料料について は、別に算定できる。なお、再度の装着を行った場合には、診療録及び診療報酬明細書 の摘要欄に再度の装着を行った歯の部位、再度の装着日を記載すること。

(7) 「注1」の「歯冠補綴物又はブリッジ」を保険医療機関において装着した日から起算 して1年を経過した日以降2年を経過した日までの間に、外傷、腫瘍等によりやむを得 ず隣在歯を抜歯し、ブリッジを装着する場合には、その理由書、模型、エックス線フィ ルム又はその複製を地方社会保険事務局長に提出し、その判断を求めるものとする。ま た、添付模型の製作の費用は、区分番号D003に掲げるスタディモデルに準ずるが、 添付フィルム又はその複製については区分番号E100に掲げる歯牙、歯周組織、顎骨、 口腔軟組織及び区分番号E300に掲げるフィルムに準じて算定して差し支えない。た だし、算定に当たっては診療報酬明細書の摘要欄に算定の理由を明記すること。
なお、歯冠補綴物又はブリッジを装着した歯の隣在歯が歯冠補綴物又はブリッジの装 着時に歯周疾患に罹患している場合等においては、当該隣在歯の抜歯に伴う歯冠修復物 又はブリッジの再製作に係る一連の費用は、補綴物維持管理料に含まれ別に算定できな い。

M001 歯冠形成
(1) 歯冠形成は、同一歯牙について、1回に限り歯冠形成が完了した日において算定する。 なお、簡単な支台築造の費用、歯冠形成に付随して行われる麻酔等の費用は所定点数に 含まれ別に算定できない。

(2) 歯冠形成完了後、完了した日とは別の日に当該歯に行われる麻酔の費用は別に算定で きる。

(3) 「1 生活歯歯冠形成」の所定点数には歯冠形成に付随して行われる処置等の一連の 費用は含まれるが、歯冠修復物の除去を行った場合の除去の費用は別に算定できる。

(4) 「1のイ鋳造冠」及び「2のイ鋳造冠」の鋳造冠とは、全部鋳造冠、前装鋳造冠、 前歯の4分の3冠及び臼歯の5分の4冠をいう。

(5) 「鋳造冠」とは、全部鋳造冠、前装鋳造冠、前歯の4分の3冠、臼歯の5分の4冠等、 全部鋳造冠方式又は全部鋳造冠に準ずる方式で製作する鋳造歯冠修復(例えば前歯にお いて審美性の観点から唇側の歯質を一部露出させる場合)をいい、4面又は5面の鋳造 歯冠修復のすべての場合が該当するものではない。

(6) 「1及び2のロジャケット冠」のジャケット冠とは、レジンジャケット冠及び硬質 レジンジャケット冠をいう。

(7) 「注1」に規定する接着ブリッジとは、いわゆる従来型ブリッジと同様に支台装置、 ポンティック、連結部より構成されるが、支台歯のうち少なくとも1歯(以下「接着ブリッジ支台歯」という。)の切削をエナメル質にとどめ、咬合力に対する抵抗形態、脱 離力に対する維持形態を付与し、接着性レジンを用いて支台歯に支台装置を装着するも のをいう。

(8) 接着ブリッジ支台歯に対する冠(以下「接着冠」という。)に係る歯冠形成は、 「1のイ鋳造冠」の前歯の4分の3冠に準じて算定する。

(9) メタルコアで支台築造を行った前装鋳造冠、全部鋳造冠及びジャケット冠に係る失活 歯歯冠形成に限り所定点数に「注2」又は「注3」の加算を加算する。

(10) 「3 窩洞形成」の窩洞形成は1歯単位に算定する。したがって、同一歯牙に2箇所 以上の窩洞の形成を行った場合も、窩洞の数にかかわらず所定点数を1回のみ算定する。

(11) 「注5」の加算におけるレーザー照射とは、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適 合しているものとして地方社会保険事務局長に届け出た保険医療機関において、充填処 置のための齲蝕除去及び窩洞形成が可能なものとして保険適用となっているレーザーに よる照射をいう。

(12) 「注5」の加算は、エアータービン等歯科用切削器具を用いることなく、レーザーを 応用して疼痛の発現を抑制しながら、齲蝕歯の充填処置のための齲蝕除去及び窩洞形成 を行うことを評価したものであり、エアータービン等切削器具を用いた場合は、算定し ない。なお、齲蝕歯無痛的窩洞形成加算の算定に当たっては、診療報酬明細書の摘要欄 に部位を記載すること。

(13) 「3のイ単純なもの」とは、隣接歯との接触面を含まない窩洞をいう。

(14) 「3のロ複雑なもの」とは、隣接歯との接触面を含む窩洞をいう。

(15) 「1のハ乳歯金属冠」及び「2のハ乳歯金属冠」の乳歯金属冠は、既製の金属冠 をいう。

(16) 燐酸セメント又はカルボキシレートセメント等のセメントにより充填を行うための窩 洞形成は、「3のイ単純なもの」により算定する。

(17) 可動性固定ブリッジ(半固定性ブリッジ)の可動性連結装置については、「3のロ 複雑なもの」により算定する。

(18) 歯冠修復物の脱落時において、軟化象牙質を除去して再形成を行った場合の軟化象牙 質の除去の費用は、区分番号I000に掲げる齲蝕処置により算定する。

M001−2 齲蝕歯即時充填形成
(1) 齲蝕歯即時充填形成は、齲歯に対して1日で当該歯の硬組織処置及び窩洞形成を完了 し充填を行った場合に限り算定し、次回来院の際、充填を行う場合は該当しない。

(2) 2次齲蝕による齲蝕症第1度、2次齲蝕による齲蝕症第2度、2次齲蝕による齲蝕症 第3度において充填物を除去し、即時充填のための窩洞形成を行った場合は、齲蝕歯即 時充填形成により算定する。この場合の充填物の除去の費用は算定できない。

(3) 当該歯の歯冠修復物の除去に係る費用は別に算定できない。

(4) 「注1」の加算におけるレーザー照射とは、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適 合しているものとして地方社会保険事務局長に届け出た保険医療機関において、充填処 置のための齲蝕除去及び窩洞形成が可能なものとして保険適用となっているレーザーに よる照射をいう。

(5) 「注1」の加算は、エアータービン等歯科用切削器具を用いることなく、レーザーを応用して疼痛の発現を抑制しながら、齲蝕歯の齲蝕歯即時充填形成充のための齲蝕除去 及び窩洞形成を行うことを評価したものであり、エアータービン等切削器具を用いた場 合は、算定しない。なお、齲蝕歯無痛的窩洞形成加算の算定に当たっては、診療報酬明 細書の摘要欄に部位を記載すること。

M001−3 齲蝕歯インレー修復形成
(1) 齲蝕歯インレー修復形成は齲歯に対して1日で当該歯の硬組織処置及び窩洞形成を完 了し、印象採得及び咬合採得までを行った場合に算定する。

(2) 2次齲蝕による齲蝕症第1度、2次齲蝕による齲蝕症第2度、2次齲蝕による齲蝕症 第3度において充填物を除去し、インレー修復のための窩洞形成を行った場合は、齲蝕 歯インレー修復形成により算定する。この場合の充填物の除去の費用は算定できない。

(3) 当該歯の歯冠修復物の除去に係る費用は算定できない。

M002 支台築造
(1) 「支台築造」とは、実質欠損の大きい失活歯に対して根管等により築造物を維持し、 填塞又は被覆して支台歯形態に修復することをいう。

(2) 「メタルコア」とは、鋳造物により築造するものをいう。

(3) 「その他」とは、スクリューポスト(支台築造用)及び複合レジン(築造用)等によ り築造するものをいい、セメント等による簡単な支台築造は含まれない。

(4) 乳歯については、全部鋳造冠の歯冠形成、乳歯金属冠の歯冠形成及び窩洞形成におけ る支台築造の費用は算定できない。

(5) メタルコアによる支台築造物を再装着した場合は、装着の費用として区分番号M00 5に掲げる装着の「1のロその他」及び装着に係る保険医療材料料を算定できる。

(6) 歯冠修復を行うに当たり、メタルコアと全部鋳造冠等を同一模型上で製作し、1日で 患者に装着することは、歯科医学的に適切であると認められる場合に限り認められ、常 態として行うことは認められない。

M002−2 支台築造印象
(1) 「支台築造印象」とは、区分番号M002に掲げる支台築造の「1のイ大臼歯」又 は「1のロ小臼歯及び前歯」の製作に当たって行う印象採得をいう。

(2) 支台築造印象料は、それぞれの製作物ごとに算定する。

M003 印象採得
(1) 印象採得料は、有床義歯、ブリッジ及び義歯修理に当たってそれぞれの製作物ごとに 算定する。

(2) ブリッジの印象採得料の算定の時期は、間接法の場合は最初の印象採得の日とし、直 接法の場合は支台装置を試適して印象採得を行った日とする。

(3) 印象採得の費用は、原則として歯冠修復及び欠損補綴に当たって印象採得又は蠟型採 得を行った際に製作物単位に算定する。ただし、ワンピースキャストブリッジ以外のそ の他のブリッジにあっては、支台装置ごとに「1のイ単純印象」を、又は1装置ごと に「2のイの(1) 簡単なもの」を算定する。

(4) その他の印象採得は、次により算定する。

イ、「1のロ連合印象」に該当するものは、鋳造歯冠修復、前装鋳造冠、硬質レジン ジャケット冠において連合印象又は各個トレーを用いて行ったものである。
ロ、「その他のブリッジ」の印象採得について、一部の支台装置が鋳造歯冠修復又は前 装鋳造冠である場合にその支台歯につき連合印象を行った場合は「1のロ連合印 象」の所定点数を算定する。
ハ、「2のイの(1) 簡単なもの」に該当するものは、1歯より8歯欠損までの欠損補 綴(ワンピースキャストブリッジを除く。)及び有床義歯修理等である。
ニ、9歯以上の欠損補綴及びケロイドにより口唇狭小で印象採得が困難な場合、又は分 割印象等を行わなければ所期の目的を達し得ない場合は「2のイの(2) 困難なも の」により算定する。
ホ、欠損補綴で連合印象又は各個トレーを用いて行った場合、又は有床義歯床裏装の印 象採得料は「2のロ連合印象」により算定する。
ヘ、「2のハ特殊印象」は、欠損補綴でレジン系印象材又はラバー系印象材等を用い てろう義歯により咬合圧印象を行った場合をいう。また、フレンジテクニック又はマ イオモニターによる印象も本区分で算定する。
ト、ケロイドにより口唇狭小の際に、連合印象又は特殊印象を行った場合は、「2のロ 連合印象」又は「2のハ特殊印象」によりそれぞれの所定点数を算定する。

(5) ワンピースキャストブリッジの印象採得の費用は、1装置における支台歯とポンティ ック(ダミー)の数の合計により算定する。

(6) ブリッジの製作に当たり、ワンピースキャストブリッジと同様の術式で支台歯形成か ら装着までを行う場合、やむを得ず複数個に分けて鋳造し連結の上、患者に装着した場 合の印象採得は、「2のニワンピースキャストブリッジ」により算定する。

(7) 欠損補綴に係る連合印象及び特殊印象については、顎堤の状況や欠損形態にかかわら ず所定点数により算定する。

M004 リテイナー
(1) リテイナーとは、ブリッジ(接着ブリッジを含む。)の製作過程において、支台歯の 保護、支台歯及び隣在歯及び対合歯の移動防止並びに歯周組織の保護等のために歯冠形 成完了後にブリッジ装着までの間暫間的に装着されるものをいう。

(2) リテイナーの費用は、分割して製作してもブリッジ1装置につき所定点数1回の算定 とする。また、ブリッジ装着までの修理等の費用は、所定点数に含まれ別に算定できな い。

(3) リテイナーの製作に当たり使用される保険医療材料料(人工歯を使用した場合の人工 歯料を含む。)は、所定点数に含まれ別に算定できない。

(4) リテイナーの装着に用いた仮着セメント料については、印象採得後リテイナー装着に 係る算定と同時点のものに限り算定が認められる。また、必要があってブリッジの試適 を行った場合のリテイナーの再装着についても同様とする。

M004−2 テンポラリークラウン
(1) テンポラリークラウンとは、前歯部の歯冠修復において、前装鋳造冠、ジャケット冠 及び硬質レジンジャケット冠装着までの間、暫間的に装着されるものをいう。

(2) テンポラリークラウンの費用は、1歯につき所定点数1回の算定とする。なお、歯冠 修復装着までの修理等の費用は、所定点数に含まれ別に算定できない。

(3) テンポラリークラウンの製作及び装着に当たり使用される保険医療材料料は、所定点数に含まれ別に算定できない。

(4) テンポラリークラウンの除去に係る費用は、別に算定できない。

M005 装着
(1) 装着は次により算定する。
イ、「2のロの(1) 少数歯欠損」及び「2のハの(1) 少数歯欠損」に該当するもの は、1歯より8歯欠損までの欠損補綴をいう。
ロ、「2のロの(2) 多数歯欠損」及び「2のハの(2) 多数歯欠損」に該当するもの は、9歯より14歯欠損までの欠損補綴をいう。
ハ、「2のロの(3) 総義歯」及び「2のハの(3) 総義歯」に該当するものは、総義 歯をいう。

(2) 有床義歯修理を行った場合の装着の費用は、「2のハ有床義歯修理」の各区分によ り算定する。

(3) 装着の費用は、原則として歯冠修復物又は欠損補綴物を装着した際に製作物ごとに算 定する。
ただし、ブリッジにあっては、装着に係る保険医療材料料についてのみ支台装置ごと に算定ができる。

(4) 歯間離開度検査、装着後の歯冠修復の調整等の費用は、装着の所定点数に含まれ別に 算定できない。

(5) 前装鋳造冠の装着を行った場合の費用は、「1のイ鋳造歯冠修復又は硬質レジンジ ャケット冠」により算定する。

(6) 「注1」又は「注2」による加算は、ワンピースキャストブリッジの製作に当たって 生体との調和性をみるために装着日以前に仮着を行った場合に算定する。なお、仮着物 の除去の費用は、算定できない。

(7) ワンピースキャストブリッジと同様の術式で支台歯形成から装着までを行う場合、や むを得ず複数個に分けて鋳造し連結の上、装着した場合の装着料は、「2のイの(1)の (一) 支台歯とポンティック(ダミー)の数の合計が5歯以下の場合」又は「2のイの (1)の(二) 支台歯とポンティック(ダミー)の数の合計が6歯以上の場合」により算 定する。

(8) 咬合音検査の費用は、欠損補綴の装着の費用に含まれ別に算定できない。

M006 咬合採得
(1) 歯冠修復及び欠損補綴における咬合採得については、製作物ごとに算定する。
イ、「1 歯冠修復」に該当するものは、ブリッジの支台装置を除く歯冠修復。
ロ、「2のイの(2) その他のブリッジ」に該当するものは、ワンピースキャストブリ ッジ以外のその他のブリッジ。
ハ、「2のロの(1) 少数歯欠損」に該当するものは、1歯より8歯欠損までの欠損補 綴。
ニ、「2のロの(2) 多数歯欠損」に該当するものは、9歯より14歯欠損までの欠損補 綴。
ホ、「2のロの(3) 総義歯」に該当するものは、総義歯。

(2) 有床義歯を装着しない口蓋補綴及び顎補綴における咬合採得については、区分番号M025に掲げる口蓋補綴、顎補綴の「1 印象採得が簡単なもの」を算定する場合は本 区分の「2のロの(1) 少数歯欠損」の所定点数を、区分番号M025に掲げる口蓋補 綴、顎補綴の「2 印象採得が困難なもの」を算定する場合は本区分の「2のロの(2) 多数歯欠損」の所定点数を、区分番号M025に掲げる口蓋補綴、顎補綴の「3 印 象採得が著しく困難なもの」を算定する場合は本区分の「2のロの(3) 総義歯」の所 定点数をそれぞれ咬合採得として算定する。また、副子における咬合採得については、 当該副子の範囲に相当する歯数により、本区分の「2のロ有床義歯」により算定する。

(3) 欠損補綴に係る咬合採得については、2回以上行っても顎堤の状況や欠損形態にかか わらず所定点数により算定する。

M007 仮床試適
(1) 仮床試適の費用は、仮床試適を行った際に製作物ごとに算定する。

(2) 仮床試適は次により算定する。
イ、「1 少数歯欠損」に該当するものは、1歯より8歯欠損までの欠損補綴。
ロ、「2 多数歯欠損」に該当するものは、9歯より14歯欠損までの欠損補綴。
ハ、「3 総義歯」に該当するものは、総義歯。

(3) 有床義歯を装着しない口蓋補綴及び顎補綴における仮床試適については、区分番号M 025に掲げる口蓋補綴、顎補綴の「1 印象採得が簡単なもの」を算定する場合は本 区分の「2 多数歯欠損」の所定点数を、区分番号M025に掲げる口蓋補綴、顎補綴 の「2 印象採得が困難なもの」又は「3 印象採得が著しく困難なもの」を算定する 場合は本区分の「3 総義歯」の所定点数を算定する。

M008 ワンピースキャストブリッジの試適
(1) 前歯部に係るワンピースキャストブリッジの製作に当たり、鋳造物の適否等を診断す るために試適を行った場合に算定する。

(2) その他のブリッジにおいては、前歯部に係る当該ブリッジの製作に当たり鋳造物等の 適否等を診断するために、試適を行った場合は、「1 支台歯とポンティック(ダミ ー)の数の合計が5歯以下の場合」に準じて算定する。

<歯冠修復>

M009 充填
(1) 「1 単純なもの」とは、隣接面を含まない窩洞に対して行う充填をいう。

(2) 「2 複雑なもの」とは、隣接面を含む窩洞に対して行う充填をいう。

(3) 充填の費用は窩洞数にかかわらず1歯単位で算定する。したがって、「1 単純なも の」を同一歯の複数窩洞に行った場合であっても、「1 単純なもの」の所定点数によ り算定する。

(4) 充填の費用は窩洞形態に応じ算定するものであるが、同一歯に「1 単純なもの」 及び「2 複雑なもの」の窩洞が混在する場合は、「2 複雑なもの」の所定点数のみ を算定する。

(5) 前歯部切端又は切端隅角のみのものは、「1 単純なもの」として算定する。

(6) 3面以上にわたる窩洞に硅酸セメント、硅燐酸セメント及び歯科充填用即時硬化レジ ンを行った場合は、「1 単純なもの」として算定する。

(7) 前歯部5級窩洞、臼歯部楔状欠損又は歯の根面部の齲蝕等に対する充填は、いずれも「1 単純なもの」により算定する。

(8) 充填を行うに当たり窩洞形成を行った場合は、区分番号M001−2齲蝕歯即時充填 形成の場合を除き、1歯につき区分番号M001に掲げる歯冠形成の「3のイ単純な もの」又は「3のロ複雑なもの」の所定点数を算定する。

(9) 充填に使用した保険医療材料料は窩洞を単位として算定するが、同一歯面に複数の窩 洞が存在する場合については1窩洞として取り扱う。

(10) 歯科充填用材料気諒欷碓緡添猯僧舛鮖残蠅垢觧科用複合レジン充填材料を用いて、 窩洞の修復を行った場合は、次の取扱いとする。

イ、単純なもの
「1 単純なもの」に掲げる所定点数を算定し、保険医療材料料については歯科充 填用材料気痢(2) 複雑なもの」に係る点数を算定する。

ロ、複雑なもの
「2 複雑なもの」に掲げる所定点数を算定し、保険医療材料料については歯科充 填用材料気痢(1) 単純なもの」に係る点数及び「(2) 複雑なもの」に係る点数 を合算した点数を算定する。

なお、印象採得又は咬合採得を行った場合は1個につき区分番号M003に掲げる 印象採得の「1 歯冠修復」又は区分番号M006に掲げる咬合採得の「1 歯冠修 復」を、装着した場合は1個につき区分番号M005に掲げる装着の「1のロその 他」及び合着・接着材料料をそれぞれ算定する。

(11) 歯科充填用材料兇諒欷碓緡添猯僧舛鮖残蠅垢觧科用複合レジン充填材料を用いて、 窩洞の修復を行った場合は、次の取扱いとする。

イ、単純なもの
「1 単純なもの」に掲げる所定点数を算定し、保険医療材料料については歯科充 填用材料兇痢(2) 複雑なもの」に係る点数を算定する。

ロ、複雑なもの
「2 複雑なもの」に掲げる所定点数を算定し、保険医療材料料については歯科充 填用材料兇痢(1) 単純なもの」に係る点数及び「(2) 複雑なもの」に係る点数 を合算した点数を算定する。

なお、印象採得又は咬合採得を行った場合は1個につき区分番号M003に掲げる 印象採得の「1 歯冠修復」又は区分番号M006に掲げる咬合採得の「1 歯冠修 復」を、装着した場合は1個につき区分番号M005に掲げる装着の「1のロその 他」及び合着・接着材料料をそれぞれ算定する。

(12) 感染根管処置を行うに当たり、根管側壁、髄室側壁又は髄床底に穿孔がある場合であ って封鎖を行った場合は、区分番号M009に掲げる充填の「1 単純なもの」と保険 医療材料料により算定する。なお、形成を行った場合は区分番号M001に掲げる歯冠 形成の「3のイ単純なもの」の所定点数により算定する。
また、歯肉を剥離して行った場合は区分番号J006に掲げる歯槽骨整形手術、骨瘤 除去手術により算定する。

(13) 充填を行った場合の研磨の費用は、所定点数に含まれ別に算定できない。

M010 鋳造歯冠修復
(1) 「1のイ単純なもの」とは、隣接面を含まない窩洞に行うインレーをいう。

(2) 「1のロ複雑なもの」とは、隣接面を含む窩洞に行うインレーをいう。

(3) 全部鋳造冠、前装鋳造冠、前歯の4分の3冠、臼歯の5分の4冠とは、全部鋳造冠方 式又は全部鋳造冠に準ずる方式で製作する鋳造歯冠修復(例えば前歯において審美性の 観点から唇側の歯質を一部露出させる場合)をいい、4面又は5面の鋳造歯冠修復のす べての場合が該当するものではない。

(4) 接着冠に係る鋳造歯冠修復及び保険医療材料料は、「2 4分の3冠」に準じて算定 する。

(5) 5分の4冠としての鋳造歯冠修復は小臼歯への適用を原則とするが、ブリッジの製作 に当たり、必要があって生活歯である大臼歯を支台として使用する場合についてはこの 限りでない。

(6) 乳歯の歯冠修復は銀合金により行う。また、乳歯に対する鋳造歯冠修復については、 交換期を考慮して鋳造歯冠修復を行うことは認められるが、乳歯の解剖学的特殊性を考 慮して窩洞形成を行うこと。

(7) 可動性ブリッジ(半固定性ブリッジ)の可動性連結装置については、1装置につき 「1のロ複雑なもの」に準じて算定する。

(8) 鋳造歯冠修復の欠損部を鋳造歯冠修復によって修復することは、全部鋳造冠の場合を 除き認められない。

(9) 智歯に対し必要がある場合には、鋳造歯冠修復を行って差し支えない。

(10) 歯槽中隔部に骨吸収及び肉芽を形成している下顎大臼歯を保存可能と診断した場合に おいて、当該歯を近遠心根の中隔部において分離切断し、中隔部を掻爬するとともに、 各根管に対し歯内療法を行った上で、近心根、遠心根にそれぞれ鋳造冠を製作し連結し て装着する場合には、歯内療法については当該歯を単位として算定し、歯冠修復につい ては製作物ごとに算定する。
なお、歯冠修復における保険医療材料料については、それぞれ小臼歯の材料料として 算定する。

(11) コンビネーション・インレーを製作した場合は、それぞれの所定点数により算定する。

(12) 抜歯禁忌症で義歯製作の必要上、やむを得ず残根を残す場合であって、根の削除のみ を行う場合は、区分番号I000齲蝕処置により算定する。
ただし、歯内療法により根の保存可能なものに適切な保存処置の上、鋳造歯冠修復で 根面を被覆した場合には、歯冠形成については区分番号M001に掲げる歯冠形成の 「3のイ単純なもの」、鋳造歯冠修復については本区分の「1のイ単純なもの」及 び保険医療材料料を算定する。また、歯科充填用材料気砲茲蟶面を被覆した場合には、 歯冠形成の費用については区分番号M001に掲げる歯冠形成の「3のイ単純なも の」の所定点数を、充填の費用については区分番号M009に掲げる充填の「1 単純 なもの」の所定点数及び保険医療材料料をそれぞれ算定する。

(13) 抜歯禁忌症以外であっても、必要があって、根管処置及び根面被覆処置が完了した残 根上に、義歯の装着を行うことは認められる。

M011 前装鋳造冠
(1) 前装鋳造冠とは、全部鋳造冠方式で製作された歯冠修復物の唇面を硬質レジンで前装したものをいい、前歯に限り認められる。

(2) 前装鋳造冠及び前装鋳造ポンティック(ダミー)の前装部分の破損部分に対して、口 腔内にて充填により補修を行った場合は、形成は区分番号M001に掲げる歯冠形成の 「3のイ単純なもの」、充填は区分番号M009に掲げる充填の「1 単純なもの」 及び保険医療材料料により算定する。ただし、区分番号M000−2に掲げる補綴物維 持管理を算定している前装鋳造冠及び前装鋳造ポンティック(ダミー)の前装部分に行 った修理の費用は、区分番号M000−2に掲げる補綴物維持管理料に含まれ別に算定 できない。

(3) 前装鋳造冠を装着するに当たっては、次により算定する。
イ、歯冠形成を行った場合は、1歯につき生活歯は区分番号M001に掲げる歯冠形成 の「1のイ鋳造冠」及び区分番号M001に掲げる歯冠形成の「注1」の加算点数 を、失活歯は区分番号M001に掲げる歯冠形成の「2のイ鋳造冠」、区分番号M 001に掲げる歯冠形成の「注2」及び「注3」の加算点数を算定する。なお、支台 築造を行った場合は区分番号M002に掲げる支台築造の「1 メタルコア」又は 「2 その他」及び保険医療材料料を算定する。

ロ、印象採得を行った場合は、1歯につき区分番号M003に掲げる印象採得の「1の ロ連合印象」を算定する。

ハ、装着した場合は、1個につき区分番号M005に掲げる装着の「1のイ鋳造歯冠 修復又は硬質レジンジャケット冠」を算定する。

M014 ジャケット冠
(1) ジャケット冠はレジンジャケット冠のことをいう。

(2) 乳歯に対するジャケット冠についても所定点数を算定する。

(3) ジャケット冠を装着するに当たっては、次により算定する。
イ、歯冠形成を行った場合は1歯につき、生活歯に行う場合は区分番号M001に掲げ る歯冠形成の「1のロジャケット冠」を、失活歯に行った場合は区分番号M001 に掲げる歯冠形成の「2のロジャケット冠」及び区分番号M001に掲げる歯冠形 成の「注4」の加算を算定する。

ロ、印象採得を行った場合は1歯につき、区分番号M003に掲げる印象採得の「1の イ単純印象」を算定する。

ハ、装着した場合は、1歯につき区分番号M005に掲げる装着の「1のロその他」 及び保険医療材料料を算定する。

(4) 歯科射出成形樹脂(歯冠用)を用いて、単層成形を行った場合は、ジャケット冠によ り算定する。

(5) 乳歯の前歯又は永久歯の前歯の歯冠部全体のエナメル質の一層を削除し、エナメルエ ッチング法を実施した後、クラウンフォームのビニールキャップに複合レジンを填入し、 支台歯に圧接を行い、硬化後キャップを除去した上で、調整して歯冠修復を完成した場 合は、歯冠形成の費用については区分番号M001に掲げる歯冠形成の「1のロジャ ケット冠」により、また、歯冠修復の費用についてはジャケット冠の所定点数により算 定する。なお、この場合、使用した保険医療材料料は、歯科充填用材料桔瑤廊兇 「(1) 単純なもの」と「(2) 複雑なもの」を合算して算定する。

(6) 複合レジン冠を失活歯に行った場合は所定点数を算定する。なお、歯冠形成の費用は 区分番号M001に掲げる歯冠形成の「2のロジャケット冠」により算定する。

M015 硬質レジンジャケット冠
(1) 硬質レジンジャケット冠を装着する場合は、次により算定する。
イ、歯冠形成を行った場合は1歯につき、生活歯の場合は区分番号M001に掲げる歯 冠形成の「1のロジャケット冠」を、失活歯の場合は区分番号M001に掲げる歯 冠形成の「2のロジャケット冠」及び区分番号M001に掲げる歯冠形成の「注 4」の加算を算定する。

ロ、印象採得を行った場合は、1歯につき区分番号M003に掲げる印象採得の「1の イ単純印象」又は区分番号M003に掲げる印象採得の「1のロ連合印象」を算 定する。

ハ、装着した場合は、1歯につき区分番号M005に掲げる装着の「1のイ鋳造歯冠 修復又は硬質レジンジャケット冠」及び保険医療材料料を算定する。

(2) 応分の咬合圧に耐えうる場合等に限り、小臼歯に対して硬質レジンジャケット冠によ り歯冠修復を行った場合には所定点数により算定する。

(3) 歯冠用強化ポリサルホン樹脂を用いて、歯科射出成形樹脂(歯冠用)とともに二層成 形を行った場合は、硬質レジンジャケット冠により算定する。

M016 乳歯金属冠
(1) 乳歯金属冠は既製の金属冠をいう。

(2) 乳歯金属冠を装着するに当たっては、次により算定する。
イ、歯冠形成を行った場合は1歯につき、生活歯の場合は区分番号M001に掲げる歯 冠形成の「1のハ乳歯金属冠」を、失活歯の場合は区分番号M001に掲げる歯冠 形成の「2のハ乳歯金属冠」を算定する。

ロ、印象採得を行った場合は1歯につき、区分番号M003に掲げる印象採得の「1の イ単純印象」を算定する。

ハ、装着した場合は、1歯につき区分番号M005に掲げる装着の「1のロその他」 及び保険医療材料料を算定する。

<欠損補綴>

M017 ポンティック(ダミー)
(1) 臼歯部におけるポンティック(ダミー)にレジン歯を使用することは認められないが、 咬合面を金属で製作し、他の部分にレジン前装を施した場合に所定点数を算定する。

(2) 延長ブリッジの場合の7番ポンティック(ダミー)の保険医療材料料は小臼歯(鋳造 ポンティック(ダミー)の保険医療材料料の小臼歯)に該当する保険医療材料料を算定 する。

(3) 前装鋳造ポンティック(ダミー)とは、鋳造方式により製作されたポンティック(ダ ミー)の唇面を硬質レジンにより前装したものをいう。

(4) 前装鋳造ポンティック(ダミー)は、前歯の支台歯を前装鋳造冠又は4分の3冠によ り製作されたブリッジの前歯のものに限り認められる。ただし、3番、4番の2歯欠損 については、小臼歯の前装鋳造ポンティック(ダミー)は算定できる。

(5) 可動性固定ブリッジ(半固定性ブリッジ)の可動性連結装置を使用した場合は、区分番号M010に掲げる鋳造歯冠修復の「1のロ複雑なもの」及び区分番号M001に 掲げる歯冠形成の「3のロ複雑なもの」を算定する。

(6) ブリッジの製作に当たり支台歯の植立方向によりポンティック(ダミー)を分割して 製作することは、認められない。

(7) ブリッジについては、次の適用による。

イブリッジの給付について
(イ) ブリッジは歯の欠損状況から「ブリッジについての考え方2007」(平成19年11 月日本歯科医学会)に示す方法で支台歯数等を定め製作する。
(ロ) 連続欠損の場合は、2歯までとする。ただし、中側切歯については連続4歯欠 損まで認められる。
(ハ) 延長ブリッジは原則として認められない。ただし、第二大臼歯欠損の場合に、 咬合状態及び支台歯の骨植状態を考慮し、半歯程度のポンティック(ダミー)を 行う場合に限り認められる。
(ニ) 隣接歯の処置状況等からやむをえず延長ブリッジを行う場合にあっては、側切 歯及び小臼歯1歯のみ認められる。
(ホ) 第三大臼歯をブリッジの支台歯とする場合は、歯冠、歯根の大きさや形態、傾 斜、転位等を総合的に勘案した上で行うこと。
(ヘ) 接着ブリッジは、前歯部の1歯欠損症例において、接着ブリッジ支台歯を前歯 部の生活歯に求める場合に認められる。

ロブリッジ設計の考え方
ブリッジの設計については、「ブリッジについての考え方2007」(平成19年11月日 本歯科医学会)によること。

(8) 分割抜歯後のブリッジの製作
イ、第1、第2大臼歯を分割抜歯してブリッジの支台歯とすることは、「ブリッジにつ いての考え方2007」(平成19年11月日本歯科医学会)の「5 咬合力の負担からみた ブリッジの適応症と設計、4)その他(歯根を分割抜去した大臼歯に対するブリッジ の適用について)」の項を参照し、残った歯冠、歯根の状態が歯科医学的に適切な場 合に限り認められる。
なお、上顎第2大臼歯の遠心頬側根抜歯、下顎第2大臼歯の遠心根抜歯の場合の延 長ポンティック(ダミー)は認められない。

ロ、分割抜歯を行った場合の指数は、次のとおりとする。
(イ) 下顎の場合、残った歯根はR=2、欠損部をポンティック(ダミー)としたと きはF=4とする。
(ロ) 上顎の場合、残った歯根は1根につきRを1とするが、1根のみの支台歯は歯 科医学的に適切と考えられないので認められない。ブリッジの支台歯となるのは、 口蓋根と頬側の1根が残った場合、残った歯根はR=2、欠損部をポンティック (ダミー)としたときはF=4とする。また、頬側の2根のみが残った場合は口 蓋根部のポンティック(ダミー)は必要とされないことから残った歯根はR=2 のみとする。

例 並茖餌膠瓜の遠心根を抜歯した場合)
指数2 4 6
歯種6 6 7 r=8−4=4
○ ● ○ F=4
R 2 6 4/3=1.3・・・
F 4 6の残した根も7のRもFの1/3を超える
ので、この場合条件を満たしている。

例◆並茖餌膠瓜の遠心根と第2大臼歯を抜歯した場合)
指数2 4 6 4 指数4 2 4 6 4
歯種6 6 7 8 → 歯種5 6 6 7 8
○ ● ● ○ ○ ○ ● ● ○
R 2 4 R 4 2 4
F 4 6 F 4 6
r=6−10<0で不可、5番5番を支台歯として追加することで、 も支台歯とする必要があr=10−10=0で可、5と6の残した る。根の和も8のRもFの1/3を超える のでこの場合条件を満たしている。

ハ、上顎の第1又は第2大臼歯を3根のうち2根残して分割抜歯してブリッジの支台歯 とする場合は、頬側2根を残した場合は大臼歯として、又頬側いずれか1根と口蓋根 を残した場合は、支台歯としての小臼歯歯冠修復と小臼歯のポンティック(ダミー) として算定して差し支えない。単独冠として行う場合は、大臼歯の歯冠修復として算 定して差し支えない。

ニ、下顎の第1又は第2大臼歯を近遠心2根のうち1根を残して分割抜歯してブリッジ の支台とする場合は、1根を支台歯としての小臼歯歯冠修復と小臼歯ポンティック (ダミー)として算定して差し支えない。単独冠として行う場合は、小臼歯の歯冠修 復として算定して差し支えない。

(9) ブリッジを装着するに当たり、ワンピースキャスト法により印象採得を行った場合は、 1装置につき区分番号M003に掲げる印象採得の「2のニの(1) 支台歯とポンティ ック(ダミー)の数の合計が5歯以下の場合」又は同区分「2のニの(2) 支台歯とポ ンティック(ダミー)の数の合計が6歯以上の場合」を、それ以外の方法により支台装 置の印象採得を行った場合は1歯につき区分番号M003に掲げる印象採得の「1のイ 単純印象」又は区分番号M003に掲げる印象採得の「1のロ連合印象」を、ポン ティック(ダミー)の印象採得を行った場合は1装置につき同区分「2のイの(1) 簡 単なもの」を、咬合採得を行った場合は1装置につき区分番号M006に掲げる咬合採 得の「2のイの(1)の(一) 支台歯とポンティック(ダミー)の数の合計が5歯以下の 場合」又は「2のイの(1)の(二) 支台歯とポンティック(ダミー)の数の合計が6歯 以上の場合」を、装着した場合は支台装置の装着については1歯につき区分番号M00 5に掲げる装着の「1のイ鋳造歯冠修復又は硬質レジンジャケット冠」又は区分番号 M005に掲げる装着の「1のロその他」及び保険医療材料料を、ブリッジの装着に ついては1装置につき区分番号M005に掲げる装着の「2のイブリッジ」の各区分 の所定点数を算定する。

(10) 必要があって根を分離切断した下顎大臼歯を支台歯として使う場合の指数は「6」と して大臼歯1歯の取扱いとする。ただし、分離切断したのであるから、実態に合わせて 指数を減ずることを考慮すべきである。

(11) インレーを支台装置とするブリッジについては、窩洞形成を行った場合の費用は区分 番号M001に掲げる歯冠形成の「3のロ複雑なもの」により算定する。なお、イン レーを支台装置とするブリッジについては、区分番号M000−2に掲げる補綴物維持 管理料の対象としないことから、区分番号M000−2に掲げる補綴物維持管理料の算 定はできない。

(12) 「ブリッジについての考え方2007」(平成19年11月日本歯科医学会)の判定条件にお けるブリッジの1側の支台歯のRの総計が、隣接するダミーのF及びF・Sの総計の3 分の1以上であるという判定条件bは延長ブリッジについては適用しない旨のただし書 きは、延長したポンティック(ダミー)については片側に支台歯が存在しないのでその ポンティック(ダミー)のバランスは考慮しないとの意である。したがって、
2 12の場合2 部は判定条件bにかかわっていない
ので、基本となるブリッジ 12において条件bを判定す ることになる。この場合は判定条件bを満たしていないので、 2 12もブリッジの設計としては不適である。

(13) 「ブリッジについての考え方2007」(平成19年11月日本歯科医学会)によると延長ブ リッジの支台歯は2歯以上となっているが、これは回転力を軽減させるためであるから、 支台歯が2歯以上であって条件が整っていれば、必ずしも支台歯は連続している必要は ない。

(14) 可動性ブリッジ又はインレーを支台とするブリッジの指数は、「ブリッジについての 考え方2007」(平成19年11月日本歯科医学会)に示した当該支台歯の歯種による指数を 用いる。

(15) 欠損ではなく、1歯相当分の間隙のある場合のブリッジの設計において、ポンティッ ク(ダミー)は両隣接支台歯の何れかの形態を模して決定するが、その指数については 実態に応じ近似の歯種の指数とする。
なお、半歯程度の間隙の場合は隙とする。

(16) 咬合緊密のため有床義歯が装着不可能な症例におけるブリッジの製作の必要性は、医 学的判断に待つべきものであるが、診療報酬請求の段階において個々の症例について客 観的に妥当なものであるかどうかの判断が困難であるので、これが運用の円滑を期する ため、(16)によりこの医学的判断についてあらかじめ指導行政庁等の専門的意見によっ て調整を加えるものであり、保険者が承認を与えるものではない。

(17) 有床義歯では目的が達せられないか或いは嚥下吸引等の事故を起こす恐れが極めて大 である場合であってブリッジを行う以外に方法がないときは、理由書、模型及びエック ス線フィルム又はその複製を地方社会保険事務局長に提出し、当該ブリッジの適否を決 する。

(18) (17)の場合において添付模型の製作料は、区分番号D003に掲げるスタディモデル により算定する。ただし、算定にあたっては診療報酬明細書の摘要欄に算定の理由を明 記すること。

(19) 低位唇側転位の犬歯の抜歯後に生じた欠損部の間隙が側切歯、あるいはそれ以下しか ない場合であっても、「ブリッジについての考え方2007」(平成19年11月日本歯科医学 会)にあるポンティック(ダミー)の抵抗値(F値)を減じることは適切でない。
欠損部の間隙が側切歯半歯以下の極めて小さい場合については、側切歯又は第一小臼 歯、あるいは双方の歯冠幅を僅かずつ拡大して歯冠修復を行い、場合によっては補綴隙 等を行うことにより対応する。
犬歯のポンティック(ダミー)が必要な場合で、中切歯が既にブリッジの支台として 使用されている等の理由で新たに支台として使用できない場合に限って、ブリッジの設 計を「■貝きァ廚吠儿垢垢襪海箸郎垢兄戮┐覆ぁこの場合、診療報酬明細書の摘要欄 に中切歯の状況等を記載すること。

(20) 側切歯及び犬歯、あるいは犬歯及び第一小臼歯の2歯欠損であって、犬歯が低位唇側 転位していたため間隙が1歯分しかない場合に限ってポンティック(ダミー)1歯のブ リッジとして差し支えない。
ただし、製作するブリッジのポンティック(ダミー)の形を側切歯とするか犬歯とす るかはそれぞれの症例によって異なるものと思われるが、形の如何によらずポンティッ ク(ダミー)の抵抗値(F値)は犬歯の「5」として設計する。
この場合、診療報酬明細書の摘要欄に低位唇側転位の犬歯を含む欠損歯数と補綴歯数 の不一致の旨記載すること。

(21) 矯正・先天性欠如等により、第一小臼歯が既に欠損している患者の第二小臼歯を抜歯 した場合あるいは第二小臼歯が舌側に転位しているとき、第一小臼歯及び第二小臼歯を 抜歯した場合で、間隙は1歯分しかないような小臼歯2歯の欠損であって間隙が狭い場 合のブリッジについても「ブリッジについての考え方2007」(平成19年11月日本歯科医 学会)に従って歯式どおり対応する。
また、同様の理由で第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯欠損のブリッジにおいて、 欠損歯数は3歯であるが、間隙のほうが1歯分程度小さく2歯分となる場合については、 保険適用の有無を判定することになるので、理由書、模型及びエックス線フィルム又は その複製を地方社会保険事務局長に提出してその適否を決するものとする。また、添付 模型の製作の費用は、区分番号D003に掲げるスタディモデルにより算定するが、添 付フィルム又はその複製については、区分番号E100に掲げる歯牙、歯周組織、顎骨、 口腔軟組織及び区分番号E300に掲げるフィルムにより算定して差し支えない。ただ し、算定に当たっては、診療報酬明細書の摘要欄に算定の理由を明記すること。

(22) 6ΝУ擇哭キΓ兇里茲Δ癖割延長ブリッジは原則として認められないが、前者につ いては隣接する第二小臼歯が前方ブリッジの支台歯となっているか又は同歯にメタルボ ンド冠が装着されている症例、後者については隣接する第二大臼歯に金合金又は白金加 金の全部鋳造冠が装着されている症例であって、補綴物を除去し、当該歯をブリッジの 支台歯として使用することが困難であるため、当該歯の補綴物にレストを設定すること によりブリッジの維持を求める構造となる場合はこの限りではない。
ただし、レストの設定に係る費用は算定できない。

M018 有床義歯
(1) 有床義歯については、歯の欠損状況や製作する義歯の形態にかかわらず、人工歯数に 応じて所定点数を算定する。

(2) 欠損補綴に当たっての歯数の数え方については、欠損歯数によるものではなく、人工 歯の数による。欠損歯が4歯であっても、人工歯の排列上5歯となる場合には、その歯 数は5歯とする。

(3) 局部義歯のうち12歯より14歯については、あくまで残存歯があり、局部義歯として補 綴を行った場合に限り算定する。なお、1床14歯の局部義歯の場合もあり得る。

(4) 欠損部の後方に天然歯のない場合に製作した義歯を遊離端義歯といい、また、遊離端 義歯と中間義歯(欠損部の前後又は左右に天然歯のある場合に製作した義歯をいう。) とが混合している義歯を複合義歯という。

(5) 上顎左側第二大臼歯から上顎右側第二大臼歯が欠損している(欠損歯数14歯)症例に おいて、歯冠の一部が露出した状態の埋伏智歯が残存している場合又は当然抜歯すべき 症例のうち何らかの理由で抜歯不可能な場合は、智歯と無関係に総義歯同様の義歯を製 作したときは、総義歯として算定する。

(6) 抜歯後1月を経過していなくても歯科医学的にみて適当であると認められる場合に限 り、義歯の製作の費用は所定点数により算定する。

(7) 抜歯禁忌症以外の場合で、残根歯に対して歯内療法及び根面被覆処置が完了したもの について、必要があって義歯を製作した場合には、その費用は算定できる。

(8) 残根上の義歯をやむを得ず製作するに際し、残根歯の歯内療法後に行う根面被覆処置 として、複合レジンを使用することは差し支えない。この場合、歯冠形成については区 分番号M001に掲げる歯冠形成の「3のイ単純なもの」、充填については区分番号 M009に掲げる充填の「1 単純なもの」及び保険医療材料料を算定する。

(9) 骨植堅固で保存可能な残根歯を利用したアタッチメントを使用した総義歯については 算定できない。

(10) 前歯部の間隙のみがある場合、これを有床義歯の隙により補綴することは歯科医学的 に適切でない。

(11) 小児義歯は原則として認められないが、後継永久歯が無く著しい言語障害及び咀嚼障 害を伴う先天性無歯症児、象牙質形成不全症、象牙質異形成症又はエナメル質形成不全 症であって脆弱な乳歯の早期崩壊又は後継永久歯の先天欠損を伴う場合、外胚葉性異形 成症、低フォスファターゼ症、パピヨン=ルフェブル症候群及び先天性好中球機能不全 症の小児に対する小児義歯に限り、有床義歯により算定する。なお、小児義歯に係る費 用を算定する場合は、診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に義歯の装着年月日、装着部 位及び小児義歯が必要となった疾患名を記載すること。

(12) 模型上で抜歯後を推定して製作する即時義歯は認められる。ただし、即時義歯とは長 期的に使用できるものをいい、暫間義歯は算定できない。 なお、歯肉の退縮等により比較的早期に床裏装を行った場合は、区分番号M029に 掲げる有床義歯修理により算定する。

(13) 有床義歯を1日で製作し装着することは、特殊な症例で歯科医学的に適切な場合に限り、その費用は算定できる。ただし、常態として1〜2日で製作し装着を行うものの、 装着後の調整指導を実施しない保険医療機関においては認められない。

M019 熱可塑性樹脂有床義歯
(1) 熱可塑性有床義歯とは、熱可塑性を有する、義歯床用ポリエーテルサルホン樹脂、義 歯床用ポリサルホン樹脂、義歯床用強化ポリカーボネート樹脂又はアクリリック樹脂に より製作された有床義歯であって、臨床上使用できる強度を有しているものをいう。

(2) 熱可塑性樹脂有床義歯については、歯の欠損状況や製作する義歯の形態にかかわらず、 人工歯数に応じて所定点数を算定する。

M020 鋳造鉤
(1) 14カラット金合金による鉤は2歯欠損までの有床義歯の場合に限り算定できる。

(2) 保険医療材料料については、別に定める鋳造鉤の使用材料料により算定する。

(3) ローチのバークラスプ及び鋳造によるバックアクション鉤は両翼鉤として算定し、2 歯以上にわたるバークラスプは、双歯鉤として算定する。
なお、保険医療材料料については、別に定める鋳造鉤の使用材料料の双歯鉤の大・小 臼歯により算定する。

M021 線鉤
バックアクション鉤等に要する費用は、本区分の「1 双歯鉤」により算定する。

M023 バー
(1) 保持装置とは、孤立した中間欠損部分を補綴するため、局部義歯の鋳造バー又は屈曲 バーと当該欠損部に用いる人工歯を連結するために使用される小連結子をいう。
(2) 鋳造バー、屈曲バーに保持装置を装着した場合は、その使用個数に応じて算定する。
(3) 緩圧式バーは「1 鋳造バー」又は「2 屈曲バー」により算定し、ケネディバーは 「1 鋳造バー」により算定する。
(4) バー義歯が破損し、バーの取替えが必要な症例に限り新たなバーに要する費用は算定 できる。
また、有床義歯修理の際に、新たにバーを付与した場合も歯科医学上適切な場合に限 り算定できる。

(5) 有床義歯及び熱可塑性樹脂有床義歯の製作や床修理に際し、補強線を使用した場合の 当該補強線に係る費用は、それぞれの所定点数に含まれ別に算定できない。 なお、補強線は、歯牙欠損部、残存歯牙の植立状態、対咬関係、顎堤の形態及び粘膜 の性状等を勘案し、義歯の破損防止のために使用するものをいう。

M024 臼歯金属歯
局部義歯又は総義歯において臼歯金属歯を使用した場合には、区分番号M018に掲げる 有床義歯の所定点数及び区分番号M024に掲げる臼歯金属歯の所定点数を合算して算定す る。

M025 口蓋補綴、顎補綴
(1) 義歯を装着した口蓋補綴又は顎補綴を行った場合の費用は、義歯の費用と口蓋補綴又 は顎補綴の費用をそれぞれ算定する。

(2) 口蓋裂に起因する鼻咽腔閉鎖機能不全による言語療法のため鼻咽腔閉鎖機能改善の必 要があり、いわゆるスピーチエイド等の発音補整装置を装着した場合は本区分により算定する。
なお、当該装置の調整に要する費用は1回につき区分番号M029に係る有床義歯修 理により算定する。

(3) 濾胞性歯嚢胞の摘出の際、術前にあらかじめ製作しておいた口蓋板の装着を行った場 合は、「1 印象採得が簡単なもの」により算定する。

(4) 舌の切除等の外科的療法を行った後の発音障害に対して、必要があって有床義歯に発 音補助装置を付加して製作し装着した場合、当該発音補助装置については「2 印象採 得が困難なもの」により算定する。ただし、区分番号M003に掲げる印象採得の費用 は、所定点数に含まれ別に算定できない。

(5) 区分番号J022に掲げる顎・口蓋裂形成術を実施する患者に対して必要があってホ ッツ床(哺乳床)を装着した場合は、当該区分の「2 印象採得が困難なもの」により、 同一の患者に対して3回を限度として算定する。ただし、印象採得、材料、装着、修理、 調整等の費用は、所定点数に含まれ別に算定できない。

(6) 口腔外科領域における悪性腫瘍摘出術の術後、ラジウム照射を行うため、その保持と 防禦を兼ねた特別な装置を製作し装着した場合には、当該所定点数の各区分により算定 する。

<その他の技術>
(ろう着)
歯冠修復物及び欠損補綴物をろう着した場合の費用は、当該歯冠修復物及び欠損補綴物の製 作等に係る所定点数に含まれ別に算定できない。

M026 補綴隙
(1) 補綴隙は、必要と認められる場合に限り前歯部にはレジン隙を、臼歯部には金属隙の 使用が認められるが、その費用は、いずれも補綴隙の所定点数により算定する。なお、 総義歯については認められない。

(2) 間隙が広く補綴物を必要とする場合は、金属冠に使用しても差し支えない。

<修理>
M029 有床義歯修理
(1) 有床義歯の修理の費用は、人工歯数に関係なく所定点数により算定する。この場合、 修理に伴って鉤を新たに製作したときは、その鉤の費用については、鉤の所定点数によ り算定する。

(2) 有床義歯修理の場合において、例えば陶歯の破折脱落のため陶歯を新たに使用した場 合、又は1歯を抜歯し、旧義歯床を延長して新たに1歯分の補綴をした場合の費用は、 有床義歯修理と人工歯料の所定点数を合算して算定する。

(3) 破損した有床義歯を修理した後、新たに有床義歯を製作した場合の費用は、それぞれ 所定点数により算定する。

(4) 鉤歯の抜歯又は鉤の破損等のため不適合となった鉤を連結部から切断した場合は、修 理又は床裏装を前提に切断した場合に限り、除去料を算定する。

M030 有床義歯床裏装
(1) 有床義歯床裏装は、アクリリック樹脂又は熱可塑性樹脂で製作された義歯床の粘膜面 を一層削除し、新たに義歯床の床裏装を行った場合に当該義歯の人工歯数に応じ所定点数を算定する。

(2) 義歯が不適合で有床義歯を新たに製作することを前提に行った床裏装は、有床義歯修 理の所定点数により算定する。

(3) 義歯破損に際し義歯修理のみにより当初の目的を達せられない場合、歯科医学的判断 により、床裏装を行ったときは、修理及び有床義歯床裏装の点数をそれぞれ算定する。 ただし、同一日に直接法により床裏装を行った場合の修理の費用は、有床義歯床裏装の 所定点数に含まれる。

(4) 床裏装に際しての印象採得料は、区分番号M003に掲げる印象採得の「2のロ連 合印象」により算定する。

(5) 口蓋補綴を行い、有床義歯装着後、当該義歯不適合のため床裏装を行った場合は、 「2 総義歯」により算定する。

(6) 有床義歯の換床を行った場合は、本区分により算定する。

M032 帯環金属冠修理
(1) 修理に際して同時に抜髄又は根管充填等の処置を行った場合は、それらの処置の費用 はそれぞれの所定点数により算定する。

(2) 歯科医学的に適切なブリッジの修理については、当該ブリッジが別に定める材料価格 基準に収載されている代用合金材料で製作されている場合は、「2 その他の合金冠」 の所定点数に当該ブリッジのポンティック(ダミー)と支台歯の数の合計数を乗じて得 た点数により算定する。

(3) ブリッジの修理に際し印象採得を行った場合は、1装置につき区分番号M003に掲 げる印象採得の「2のイの(1) 簡単なもの」により算定する。

(4) ブリッジの修理に際し装着を行った場合は、支台装置1歯につき区分番号M005に 掲げる装着の「1のイ鋳造歯冠修復又は硬質レジンジャケット冠」又は区分番号M0 05に掲げる装着の「1のロその他」により、ブリッジ1装置につき区分番号M00 5に掲げる装着の「2のイブリッジ」の各区分の所定点数により算定する。ただし、 口腔内においてポンティック(ダミー)部分を修理した場合の装着料の算定は認められ ない。

(5) 平成4年3月までに保険給付をされていたブリッジで同月までに装着されたものが、 破損した場合の修理(保険給付の修理と同一の場合)あるいは脱落した際の再装着の費 用は所定点数により算定する。

M033 金合金鉤修理
金合金鉤修理の所定点数は、14カラット金合金鋳造鉤以外の金合金鉤(従来の金鉤)につ いて修理を行った場合に算定し、14カラット金合金鋳造鉤の修理は算定できない。

M034 歯冠継続歯修理
(1) 前歯部のポンティック(ダミー)の修理は、本区分により算定する。
(2) 咬合面が金属であるレジン裏装を行った臼歯部架工義歯のポンティック(ダミー)に おいてレジン裏装が脱落し、これを即時重合レジンで修理した場合は本区分により算定 する。
(3) レジンジャケット冠の一部破損に対して、口腔内において即時硬化レジンで修理した 場合は、本区分により算定する。

第2節歯冠修復及び欠損補綴医療機器等加算

M091 周辺装置加算
(1) 周辺装置加算は、著しく歯科診療が困難な障害者に対して訪問診療を行った場合にお いて、切削を伴う処置、手術、歯冠修復又は欠損補綴が必要な場合であって、切削器具 及びその周辺装置を訪問先に携行して必要な処置を行った場合に、処置等の主たるもの の所定点数に加算する。なお、同時にエアタービン及び歯科用電気エンジンを使用した 場合は、いずれかの加算を算定する。ただし、区分番号C000に掲げる歯科訪問診療 料を算定した場合は、算定できない。

(2) 歯科訪問診療料を算定していた患者に対する歯科訪問診療について、歯科訪問診療料 を算定しない場合であって、本区分に掲げる周辺装置加算の「1又は2」に該当する切 削器具及びその周辺装置を携行し、処置等を行った場合は、本区分により算定する


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Last-modified: 2008-03-05 (水) 17:44:22 (4592d)