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7:3問題について最低限押えておきたいことを以下にまとめてみました。

OPEN Wikiの
皆保険の下の歯科技工料に関する基本的な考え方
平成16 年春期診療報酬改定に関する厚生労働大臣への公開書簡
歯科技工士の技工料の決定方法に関する質問主意書民主党桜井充議員
歯科技工士をめぐる諸問題ついての国会質疑(民主党金田(誠)委員発言)
等よりまとめました。
詳しくは各々のページに移動してご覧ください。(チュー)


補綴物製作点数材料点数のページもご覧ください。


7:3問題の大まかな経緯

◆昭和61年2月、厚生省保険局に関係者が集まり調停案が示された。

1. 歯科技工所に委託した場合の技工料については、既定の点数の範囲内で技工料金を別掲することとする。

2. 1の措置に61年7月実施を目処に、今回の診療報酬改定後引き続き中医協で協議する。

日本歯科医師会は一旦これを了解したが、その後の日歯会合において受け 入れられず、懸案は中医協での継続審議となった。

◆昭和62年には、自由民主党歯科問題小委員会さらには中医協の場等で「医療保険における歯科技工料の位置づけ」の議論が集中的になされた。しかし結論に至らず。

◆実勢価格の追認であればこれを認める旨の認識のもとに政治側から調停案が示され、歯科点数表第12部(当時第9部)に対し、この金額に相当する割合をあてがった厚生省告示(いわゆる大臣告示)が発せられた。

歯冠修復及び欠損補綴料には、製作技工に要する費用が含まれ、その割合は、製作技工に要する費用がおおむね100分の70、製作管理に要する費用がおおむね100分の30である。

◆昭和63年年6月の疑義解釈

(照会の内容)

(今回の診療報酬改定の通則には)製作技工に要する費用と製作管理に要する費用の割合が掲げられたが、これは、最近の歯科技工料金調査の結果等を勘案して歯冠修復及び欠損補綴の費用の構成割合が示されたものであり、外部委託をするに当たって個々の当事者を拘束するものでないと解してよろしいか。

(回答)

貴見のとおりである。

◆同年10月に、日歯・日技両会に対して局長通知が示された

(先般の歯科診療報酬点数表の改正に当たり、通則に)製作技工に要する費用及び製作管理に要する費用の割合が示された(厚生大臣告示)ことについては御案内のとおりでありますが、これは、今後の高齢化社会において、歯冠修復及び欠損補綴の円滑な実施が一層重要性を増すことにかんがみ、良質な歯科医療の確保に資することを図ったものであります。

つきましては、今後とも、この厚生大臣告示の趣旨を踏まえ、関係団体との間で話し合いを行っていただくとともに、歯冠修復及び欠損補綴に関し、個々の当事者間で円滑な実施が図られるよう会員を御指導いただきたくお願いいたします。

◆平成4年10月。野村総合研究所「わが国における歯科診療報酬体系の基本的あり方に関する研究」報告書

「医療材料として考え、報酬を明確に分離」と報告書試案に明記

◆識者による懇談が「歯科材料と同じく点数として明示」との意見を表明

(平成5年2月。幸田正孝(座長)、内田健三、行天良雄、高原須美子、山岸章 、能美光房。)


背景、補足等

◆昭和36年の皆保険開始からあの告示までの約30年間、保険の中には“技工相当分”も何もなかった。

中医協が実勢価格を把握し、昭和63年にその分量が『製作技工相当割合』として示された。

◆内閣総理大臣が答弁(平成14年3月19日付答弁書第11号、 内閣参質154第11号)で「委託を円滑に実施する観点から(割合を)示した」「算定告示は、健 康保険法に基づき、保険医療機関等が保険者に請求できる費用の額の算定方法 を定めるもの」と、あらためてあの告示の『目的』と『金銭的権利関係』とし て確認されている。

◆「製作技工に要する費用=おおむね100分の70」は、文言上「歯科技工相当 分」でなく、まして「歯科技工報酬」ではないから、保険機関への請求権は附 帯していない。

◆昭和36年の皆保険開始以降、初めて『製作技工相当部分が算定額として保険制度の中に存在する』ということが示された

◆平成14 年4月17 日*6、坂口 力厚生労働大は「歯科技工士をめぐる諸問題 」につき、「(いわゆる七・三)問題は前進させる以外にないというふうに考えております。」と答弁。 (平成14 年4月17 日。第154 回国会衆議院厚生労働委員会議事日程9 号)

◆平成14 年4月17 日の厚生労働委員会での答弁 「製作技工に要する費用の部分が66.6%」したがって「基本的には、全体として七・三にそう大きな乖離がない」

◆これに対する日技の主張 算出調査には、主な項目として[硬質レジン前装鋳造冠]が含まれていません。[硬質レジン前装鋳造冠]は、歯冠修復分野では単価として最高点で、総額も極めて大きい。これらを含めると、あの時点でさえ60%を下回っていた可能性があります。あの答弁は、過去比という「一見妥当な経緯を繕ったデータ」項目のみで算出さています。これでは全体把握はできません。算入データの項目確認を含む、大臣による数値的確認をここに願い出るものであります。


国会議員質問等

★歯科技工士の技工料の決定方法に関するる質問主意書

櫻井充

平成十四年二月十九日

そこで、以下質問する。

昭和六十三年五月三十日に告示された 「健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法の一部を改正する件(厚生省告示第百六十五号)」において、歯冠修復及び欠損補綴料(以下「技工料」という.)は、歯科技工士と歯科医師が、おむね七対三の割合で分けることが記されている.しかし現場では、この告示は余り守られていないばかりではなく、法的拘束力も持っていない.この告示は、なぜ法的拘束力を持たないのか、その理由を明らかにされたい。

このような現状を招いたのは、そもそも技工料が低いからだと思われる。なぜ なら、患者の自己負担増による歯科患者の減少と現在の不況があいまって、歯 科医師は厳しい経営を強いられており、技工料の取決めを守れないような状況 に追い込まれているからである.よって、この告示に実効力を持たせるために は、技工料そのものを見直すことが重要であると考えるが、政府の見解を示さ れたい。

今後は、明確な役割分担に基づくチーム医療を進めるため、歯科医師、歯料術 生士及び歯科技工士などの歯科関係者がそれぞれ自立することが重要である. その意味では、技工料が歯科の枠内で設定されている現状は、歯科医師と歯科 技工士の何に実質的な上下関係を形成してしまうため、適切でないと言える 。よって、今後は技工料を歯科医師と明確に分離すべきと考えるが、政府の見 解を示されたい.

右質問する.

答弁書

一について

 健康保険法に規定する療養に要する費用の額の算定方法(平成六年三月一六日厚生省告示第五四号.以下「算定告示」という。)別表第二第二章第十二部通則においては、歯冠修復及び欠損補綴料に含まれる費用のうち、補綴物等製作技工に要する費用の割合はおおむね七割であり、補綴物等の製作管理に要する費用の割合はおおむね三割である旨を紀載しているが、これは、補綴物等の製作技工の委託を円滑に実施する観点から、製作技工に要する費用と製作管理に要する費用の標準的な割合を示したものである。しかしながら、算定告示は、健康保険法(大正十一年法律第七十号)第四十三条ノ九第二項に基づき、保険医療機関等が療養の給付に関し保険者に請求できる費用の額の算定方法を定めるものであり、保険医療機関等が補綴物等の製作技工等を委託する際の委託費の額を拘束するものではない。

二について

 歯冠修復及び欠損補綴料については、歯科医業の経営の実態、歯科医療技術の進歩等を踏まえて適切に設定しているところである。なお、平成十四年度の診療報酬の改定においては、義歯等の製作に関する診療報酬の引き上げを行うことしている。

三について

 診療報酬体系については、今後、医療保険制度等の改革の中で見直しを行うこととしているが、現行の診療報酬体系においては、補綴物等の製件管理及び製作技工は相互に密接する一連の行為であるため、一体的に評価することが適切であると考えている.

★第154回国会厚生労働委員会(第9号 平成14年4月17日)での金田誠一会議員

金田(誠)委員

そこで、質問をいたしますけれども、厚生労働省は、七、三は技工と管理の標準的な割合、こうしているようでございますけれども、標準的な割合とはどのような根拠で算出されたものなのか、お示しいただきたいと思います。

大塚政府参考

製作技工に関するさまざまな種類がございますから、種類ごとにもちろん異 なるわけでございますし、個別のケースごとに異なるわけでございますが、全 体といたしまして、直近の数字で把握しておりますのは平成十一年度の数字で ございますが、歯科技工料金調査をいたしまして、この結果によりますと、全 体の平均で、いわゆる七に当たる部分、製作技工に要する費用の部分が六六・ 六%という数字を私ども把握いたしております。

金田(誠)委

私どもが聞かされている実態とかなりこれは違うのかなという印象を受けま す。

ついては、その平成十一年の調査でございますけれども、その調査の集計表と いいますか、恐らく地域格差だとか、あるいは補綴にしても、部分によってこ の六六・六のところもあれば、もっと低いところもあれば、いろいろあるんだ と思いますが、その辺も調査されているのかどうかも含めまして、調査結果表 というんでしょうか、調査表というんでしょうか、それについて、資料として 後ほど御提示いただけますでしょうか。

大塚政府参考人

これは、診療報酬の審議をいたします中医協での必要に応じて御提示する資料 という性格のものであることが一点。それからもう一点は、なかなか難しい点 が一点ございますので御了解を賜りたいんでございますが、実際上、それぞれ の取引は、自由といいましょうか、当事者の合意で取引されるわけでございま すが、そうした点に直接的な影響を与えるというのも避けなければならないと いう要素がございます。

ただ、調査をいたしているわけでございますから、少し精査をいたしまして 、整理をいたしまして、お示しできるものについてはお示しをいたしたいと考 えております。

金田(誠)委員

私の聞く範囲では、今のような数字であれば、わざわざ私のところまでは恐らく来ないんだろうというふうに思います。聞いている実態は、これとはかなり違うものでございます。そのスタートラインといいますか、共通認識の上に立って議論をしなければ、かみ合わない議論になってくれば意味のないことでございますから、ぜひその議論の土台をそろえるという意味からも御提出を強くお願い申し上げておきたいというふうに思います。

次の質問に入らせていただきますが、なぜこの七、三が空文化しているのか 、その原因でございます。

技工料の取り決めが、七、三という取り決めが守られないほど技工料の診療報 酬が低いという指摘もございます。あるいは、この背景として、診療報酬の医 歯格差というものがだんだん拡大をしていって、歯科としては厳しい状況に置 かれている、あるいは、歯科医師の需給バランスが崩れて個々の診療所の経営 が非常に困難になってきている、さまざまな背景があると伺ってはおりますけ れども、厚生労働省として、この七、三に対して、実態は私は大きくかけ離れ ていると思っていますし、さっきの数字ですとそんなにかけ離れていないこと になってかみ合わないことになるんですが、私の理解をしている、この大きく 乖離している実態、この辺の原因、七、三が守られてこない原因を、どういう 理解をされておりますでしょうか。

大塚政府参考人

さきにお話の中にございましたように、私どもとしては、もちろんどんぴしゃ りという数字ではございませんけれども、基本的には、全体といたしましては 、七、三にそう大きな乖離がない状態になっているというふうに見ておるわけ でございます。

先ほども申しましたように、当事者間の取引という性格がございますので、い ろいろなケースがある、その七、三問題とは別に、全体として、例えば歯科医 師の需給問題やら歯科医療に関します全体的な課題がさまざまあるということ はよく私どもも認識をいたしておりますが、その問題が直接にこの七、三の問 題にダイレクトに結びつく問題だとは、私どもは現時点においては認識してお りません。

ただ、いずれにいたしましても、歯科医療の大半を占めるのが歯冠修復あるい は欠損補綴というものでございますから、その業務が関係者の間で、先生がお っしゃいました、チームワークという表現をとられましたけれども、関係者の 連携で円滑に進むというのが患者にとりまして最大のメリットでございますか ら、そうした観点で、こうした両当事者間の関係が円滑に進みますように私ど もとしても願ってもおりますし、また必要な努力を続けてまいりたいと考えて おります。

金田(誠)委員

やはり、実態がどうなのかというところの認識をそろえて議論をしないと 今のような議論になりますので、厚生労働省として押さえているこの実態調査 を何としてもお示しいただかないと議論がつながっていかないなと思うもので すから、また重ねて御要請を申し上げておきたいと思います。





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Last-modified: 2008-09-25 (木) 08:40:53 (3225d)