Top / 166 参議院 厚生労働委員会 18号 平成19年05月15日

○中原爽君
 自民党の中原でございます~。  ただいま議題になっておりますこの法律案、通称パートタイム労働法であります。この一部改正でありますけれども、改正のポイントは五項目ほどありまして、そのほかに厚生年金の適用拡大があります。この関係でできる限り質問をさせていただこうと思いますが。  なお、お手元に今配付しております官報の写しでありますけれども、これは昨年十一月に私が質疑をした際に取り残した診療科名の問題でありまして、昨日の日刊紙等にはこの記事が出てまいりましたので、これを追加で質問させていただこうというふうに思います。

 このパートタイム労働法のポイントの最初のものは、労働条件の文書交付の説明義務と待遇の確保を促進すると、こういう項目でありまして、この文書交付、要するにペーパーを出せということについては、労働基準法の施行規則の第五条の関係であります。この第五条は、第五条一項の一号から十一号まで号がございまして、そのうち四号と四号の二というのがありますので、項目的には全部で十二号に当たるということであります。

 中身は、要するにペーパーとして文書で交付しなければならない項目が五項目ほど今あるわけでありますけれども、これに更にプラスアルファで何項目か文書提示の項目を付け加えまして、それに、そのことが説明できないと、文書で説明できないという場合には罰則的に過料十万円を付すと、こういうことになっていると思います。

 したがって、これが義務化にすると、ペーパーにするということについて義務化にするという項目が労基法の施行規則の五条の関係から出てくるので、いずれこの五条を修正するんだろうというふうに思います。その辺りの御説明をしていただくということと、先週九日の参議院の本会議で、柳澤大臣からこのパート労働法一部改正の御説明をいただきまして、我が党の西島英利議員が代表質問をされたわけであります。

 その中に、後の項目の待遇の確保、均等待遇ということの御質問をされております。これも複雑でありまして、均衡の取れた待遇の確保について、短時間労働者の様態を正規の社員の通常労働者と同じということで、職務、人材活用の仕組み、契約期間等が同じと見ることのできる者については賃金、教育訓練、福利厚生の待遇面で差別をしてはいけないと、こういうふうになるわけであります。

 さらに、この改正案は、正社員と同じに見るべき者、それ以外に職務と人材活用の仕組みは同じな者、それから職務が同じな者、職務も異なる者、この四つに分類をいたしまして、各々の区分について義務化、努力義務、それから実施義務、それから配慮義務、これを付けているということでありまして、この組合せで別表になるような非常に複雑なことになっております。

 このことについて西島議員も触れておられまして、これ複雑になっておると、大変分かりにくい側面があると。このことについて、まず、特に正社員、通常労働者と同じと見ることができる短時間労働者の定義について説明をしてくれということで柳澤大臣が御答弁されていると思います。このところをもう一度お聞きしようと思ったんですが、このところは大臣がお答えになっておりますので、この場合には、労働基準法の施行規則五条の関係で過料十万円と書面にするべき項目が増えているという辺りのところを簡略に御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 まず、文書交付義務についてでございます。  今御指摘ありましたように、今回のパート労働法の改正は、従前ございます労働基準法のいわゆる義務に加えまして新たに定めた部分でありますけれども、今回の法案におきましては、労働条件の文書交付等による明示について、昇給、それから退職手当、賞与、この有無について、この三項目を新たに義務化するということでございます。

 また、従来からございました努力義務であります、労働者に負担させるべき食費や作業用品その他に関する事項であるとか、安全及び衛生に関する事項、あるいは職業訓練に関する事項、災害補償及び業務外の疾病扶助に関する事項、表彰及び制裁に関する事項、休職に関する事項、これらについては従来どおり努力義務で対応していくと考えているところでございます。

 この十万円の過料につきましては、さっき申し上げました義務化される三項目について違反した場合に果たされるということになるわけでございます。  それから、二つ目に、五月九日の本会議で西島議員から御質問あった件、この四類型についてでありますけれども、このそれぞれの取扱いの違いについてこの場でもうちょっと詳しく御説明を申し上げたいと思います。

 まず、本改正法案におきましては、一つ、職務の内容、それから二つ、人材活用の仕組み、それから三つ目として実質的な契約期間、この三点を基準としまして、短時間労働者の態様をそれぞれ通常の労働者と比較して四つに区分しまして、それぞれの区分において必要になります賃金、それから教育訓練、福利厚生、こういった措置について事業主の義務を規定するという方式を取っておりますので、そのケースケースによって措置が違ってくる、そういう意味では複雑になっているわけでありますが、むしろ個々のケースに応じたきめ細かな対応を考えたということでございます。

 まず、その中でも最も典型的になりますが、差別的な取扱い禁止というものの対象でありますけれども、この差別的取扱い禁止の対象、これはいわゆる正社員と同視、同じく見る、同視すべきパート労働者とは、所定労働時間が短いものの、さっき申しました職務の内容あるいは人材活用の仕組み、また実質的な契約期間の三点において正社員とこれは同じであると、こういうパート労働者のことをいいまして、本改正法案ではこういったパート労働者についてはすべての待遇に関して正社員と同様の扱いを求めると、こういう形でございます。

○中原爽君
 ありがとうございました。
 待遇の面につきましては、今お答えいただきましたけれども、既に大臣から御説明いただいておりますので、詳細な説明は結構でございます。  それで、引き続きまして、短時間労働者の正社員、通常労働者への転換を推進しろと、促進しろと、こういうことであります。このたびのこの改正案については、事業主は短時間労働者が正社員への転換を推進するための措置を講じなければならないこととすると、こういうふうになっております。

 したがって、この推進措置の事例が三例ほど挙がっておりまして、事業所が外部の通常の労働者を募集する際には、その所内の短時間労働者にも外部でどういう労働者を募集しているかを周知させろと、これが一つ。それからもう一つは、事業所内の短時間労働者にも通常の労働者の地位に応募できるように配慮しろと、それが二つ目。三つ目が、一定の資格を持っている短時間労働者には正社員、通常労働者へ転換できるような試験制度を設けろと。この三つに一応なっているわけですが、これは事例でございますので、このほかにいろいろ考えられるわけであります。

 しかし、この短時間労働者が正社員、通常労働者へ転換した場合の事例につきましては、事業所に対していろいろ助成金を交付すると、こういうことで新たに事業者向け、あるいは事業主向けの新たな短時間労働者雇用管理改善等助成金制度を創設すると、こういうふうになっておりますので、この辺りの御説明をいただきたいと思います。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 今、短時間正社員についてお話がございました。
 ちょっと前段になりますけれども、今回のいわゆる通常の労働者への転換というのは、これはあくまでフルタイムの勤務に転換していくというところの措置でありますので、短時間正社員への転換というものはその前段としてありますけれども、今回目標としているのは正に正社員、フルタイムの正社員への転換でございます。また、そのためにまず短時間正社員に転換して、その後、正社員にまた転換、これはステップとしては極めて望ましいというふうに考えております。この短時間正社員につきまして、これ適正な評価とこれは公正な待遇が図られた働き方としてこれまでも普及を図ってきたところでありますけれども、この仕事と生活の調和という観点からも重要な政策課題と考えております。

 厚生労働省では、この短時間正社員制度導入の手順を示しました制度導入マニュアルを作成しまして、その導入推進のための事業を実施しておりますほか、その制度を導入した事業主に対して助成金を支給など、短時間正社員制度の普及のための施策を講じているところでありますけれども、そういった意味で、フルタイムの正社員に転換、それから従来から進めておりますこういった短時間正社員の転換、いろんな方法を講じてパート労働者の正社員に対するステップアップを図っていきたいと考えております。

○中原爽君
 ありがとうございます。
 この関係で助成金支給の機関になっております財団法人二十一世紀職業財団という財団がございますが、この関係について簡略に御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この二十一世紀職業財団と申しますのは、これは男女雇用機会均等法も含めて、そういった雇用均等に関する仕事、それから今回のこういう短時間の労働者についての支援あるいは事業主に対する支援あるいは情報収集等に当たっている団体でございまして、この法律による指定を受けて従来から活動している法人でございます。  今回も、この法律改正の中で事業の一部、これは行政改革という見地から事業を適正化するものもありますが、一方で事業主団体に対する助成等、今回の法律に合わせてまた拡充してこの法案の普及に努めてまいりたいと考えております。

○中原爽君
 ありがとうございます。  次の改正のポイントでありますけれども、紛争の解決の援助についてということがございまして、このパートタイム労働法の、パート労働法の改正案については、苦情処理の自主的解決、紛争の解決の援助、調停及び勧告という条項をこの改正法の中に入れているわけであります。改正のこの条項は、出どころは平成十三年に施行されました個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律というところをそのまま持ってきているということであります。

 ただし、内容が少し違っておりまして、基の個別労働関係紛争の法律につきましては、都道府県労働局長による情報提供、それから相談等と助言、それから指導及び紛争委員会によるあっせんと、こうなっておりまして、しかし今回の改正法はあっせんとか指導ではなくて調停を行うということ、それから調停案を受諾させる、あるいはその勧告をするということでありまして、あっせんと調停とは少し意味が違いますし、それから助言、指導と勧告とはまた意味が違うわけであります。ですから、今回のこのパート法の改正については基の平成十三年の個別労働等の紛争の法律よりも少し中身が強くなっているということだと思うんですね。あっせんじゃなくて調停、勧告すると、こういうことであります。

 そうしますと、今回のこのパート労働法については、要するに短時間労働者に限ってこの法律を適用するということでありますので、基のこの個別労働関係紛争の解決の法律というのは、いわゆるパート、短時間労働者には関係なく、一般的な労働者、個々人に対する法律だと、こういうふうに仕分することになるんだろうと思うんですが、この辺いかがでしょう、御意見として。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 今、個別労働紛争解決促進法、それから今回のパートタイム労働法について、いわゆる個人間の、労働者とそれから事業主の間の関係をどう調整していくかということの両者の関係についてのお尋ねでありました。

 最初お話ありましたように、従来のこの法律の体系では、労使に争いがあった場合に、これは個別労働紛争解決促進法に基づいて最終的にはあっせんというところに帰着するような流れで進めることになっておったわけでありますが、御承知のように、あっせん、それから今回、パートタイム労働法では調停に行き着く形になったわけでありますが、あっせん、それから調停、それぞれ互いに譲り合う、いわゆる互譲の精神によって紛争の解決を図ろうということでありますけれども、あえて言えば、あっせんというものの方が足して二で割るというか、そういった性格が強いのに対しまして、調停というのは法の趣旨に従いながらその紛争の当事者双方が受諾できるような現実的な解決を目指して合意点を探していく、こういった違いがあるというふうに考えております。

 この改正におきまして、今述べたあっせんと調停の違いから見れば、これ、より今回のパート法の精神からいくと調停になじむんではないかということで、今回の解決として最終的には個別の労働のゴールとしての調停という仕組みを導入したわけでありますが、また同時に、その前段として、パート労働者が自分の処遇に不信を持った、満足できない、あるいは争いがあるというときには、これはまず都道府県の労働局にお越しいただきまして、その中で当事者間の事情をつまびらかにして、指導、助言、勧告にまずは結び付けていくという行政努力がされるというふうな関係でありまして、その先、調停まで行くというケースもあるかというふうに考えております。

○中原爽君
 ありがとうございました。分かりました。
 今回のパート労働法の改正と個別労働関係紛争の解決の法律と、違っている面を御説明いただいたわけでありますけれども、これは、言うなれば、労働者、パートであろうとなかろうと、労働者一人一人、個々人に関係する紛争の解決でありまして、労働組合や何かについては労働組合法で別途、都道府県の調停の委員会があって、そこであっせんや何かをやるということでありますので、この労使等にかかわる紛争の解決については三種類になったのかなという感じがするわけであります。組合にかかわるもの、それから個々人にかかわるもので、そのうちパートにかかわるものと、三つぐらいになるのかなという気がいたします。

 それでは、引き続きまして、短時間労働者に対する厚生年金の適用の拡大の件であります。これはこのパート労働法とは直接の関係はないわけでありまして、年金の問題であります。

 現在、雇用保険上、短時間労働者で一日又は一週間の所定労働時間が所定の四分の三以上、又は一か月の所定労働日数が所定の四分の三以上の者、こういう条件で厚生年金の第二号被保険者への適用になると、そういう基準であります。

 このほかに、今回の改正案によりますと、新たな適用基準を設定するということでありまして、その新たな基準は、所定労働時間が二十時間以上、要するに二分の一と。四分の三ではなくて二分の一以上、それから賃金が月額九万八千円以上、年収百十七万円以上と、こうなります。それから勤務年限が一年以上だと。それと、学生については適用は外すということであります。それから、中小零細企業の事業主に対しては新たなこの基準の適用を少し猶予する、こういう五つほどの条件があるわけであります。

 ですから、現行の四分の三が残って、それからこの二分の一を加えるということで、基準が二つになるというふうに理解していいのかどうか。この説明をしていただきまして、それから、西島議員からの御質問もありましたけれども、こういった適用拡大ということになりますと、この保険料関係は労使折半ということになりますから、大体事業主負担が増えるということになるわけでありまして、一応推計値を出しておられますけれども、事業主の負担の増加というのが、厚生年金の保険料、それから健康保険の保険料、それから介護保険の保険料、この三種類が、労使の折半ということであってもこの分が増えていくわけであります。

 大体この三つ合わせて三百億円程度が増えるということになるわけですが、この三百億円と、中小の零細企業の事業主に対して猶予するということでありますが、この三百億円と、事業主、従業員三百人未満ということだと思うんですが、そういう事業所との関係を御説明いただきたい。

○政府参考人(渡邉芳樹君)
 今般、被用者年金一元化法案に盛り込みましたパート労働者の厚生年金等の適用問題につきまして今お尋ねがございました。

 御承知のように、我が国は、厚生年金と国民年金によりまして、いわゆる国民皆年金という独特の制度、政策を実現してまいりました。パート労働者に対する厚生年金の適用問題というのは、サラリーマン、被用者と申しますか、これはできるだけ厚生年金にという基本の実現を図ると同時に、この制度によって、あるいはどの制度によって老後の所得保障を行うことがいいのかという観点から、厚生年金と国民年金の適用区分を見直すというすみ分けの問題でもございます。

 こうした観点に立ちながら、今般提出した法案におきましては、厚生年金被保険者の範囲を拡大するということを基調といたします一元化法案の精神に沿いまして、働き方が正社員に近いパート労働者に適用するという考えの下に社会保険の適用範囲を拡大する案を御提示させていただいているわけでございます。

 ただいまお尋ねございましたように、従来の基準もございますので、今度は法文において、第一に、既に社会保険が適用されている所定労働時間が通常の労働者の四分の三以上のパート労働者というものについて引き続き現行の基準を適用することを明らかにし、これを第一ジャンルと申しますと、それに加えて新たに、先ほど詳しく引用なさいました週所定労働時間が二十時間以上であり、かつ賃金が月額九万八千円以上等々の要件を同時に満たすパート労働者につきまして新たに適用対象とするというふうにしたものでございますが、他方、厚生年金、健康保険への適用拡大に伴います新たな負担が発生いたします事業経営の関係の方々、その場合、事業規模が小さいほど相対的に影響が大きいと考えられることから様々な議論がございましたが、今般、激変緩和のために、従業員が三百人以下の中小零細事業主には、別に法律で定める日までの間、新たな基準の適用を猶予するということとしておるわけでございます。

 最後にお尋ねのございました、こうした中小零細企業への適用の猶予に伴う事業主負担の変化とか金額とか、こういうものはどういうことになるのかという点でございますが、仮にこの中小零細企業への適用猶予なしということにいたしますと、厚生年金におきまして、今般の適用拡大で四百億円程度、健康保険、介護保険合わせまして三百億円程度、計七百億円程度の負担増が事業主に発生するというふうに見込まれたところでございますが、ただいま申し上げました中小零細企業への適用猶予を別に法律で定める日まで行うということといたしますと、その分を控除しますと、厚生年金は先ほど四百億円程度と申しましたのが百億から二百億円程度、健康保険、介護保険は百億円程度、合わせて二百億円から三百億円程度の御負担の増加が発生するというふうに見込んでおるところでございます。

○中原爽君
 詳しく御説明いただきましてありがとうございました。
 いずれにしても、この厚生年金適用が拡大ということになりますと、特にこの中小零細企業の短時間労働者とそれからその事業主、いろいろ考えがあるわけでありまして、実際に対象人数がどのぐらいになるのかということもこれからの問題であるというふうに思いますので、よくこの辺を、これからのことについて、予算も伴うことかもしれませんので、十分御検討しながらこの改正を進めていただきたいというふうに思います。

 それで、あと十分少々ございますので、申し訳ございません、ただいまお配りをしております省令、官報の関係について残りの時間でお尋ねをしようというふうに思います。  お手元の官報でありますけれども、十八年の十月の三十一日の官報第四四五四号であります。省令の内容でございまして、一条から三条まで、附則のところは三条まで、それと省令のところについては一条と二条。一条は医科の関係でございます。二条は歯科の関係で、全く内容は変わりはないわけでありますので、歯科の方で御説明をしたいと思います。

 真ん中から少し左側の方に第二条がございます。歯科医師法施行規則の一部改正、歯科医師法施行規則の一部を次のように改正すると。それで、この第二号書式の中で、要するに郵便番号が書けるようにすると、これが一つですね。今まで郵便番号、書けなかったんですが、それを入れましょうと、これは結構なことであります。そのほかに、従事する診療科名を従事する診療科名等ということで「等」の字を入れるんですね。それで、四、歯科口腔外科を四、歯科口腔外科と五の研修医というふうに改めて、五の項目を増やして、五の項目は研修医という項目を増やすと、こういう改正をするというわけであります。

 それで、歯科の診療科名というのが大きく言って四つしかないんですね。歯科という診療科名、それから小児歯科、それと矯正歯科と、それと歯科口腔外科、この四つあります。この四と書いてあります歯科口腔外科を診療科名に導入いたしましたのは、平成の八年のときに私がこの関係に携わりまして、当時、この歯科口腔外科を診療科名に入れ込んだということになっておりまして、そのときは医道審議会のこの関係部会を開いていただきました。それからもう十数年、十何年かたっているわけなんですけれども、その後、この診療科名の問題については一向これ検討するということは開かれていなかったわけであります。

 今回、昨日の日刊紙でありますけれども、日経新聞の記事でありまして、大きな四角い囲み、縦長の囲みで診療科名四割強を廃止すると、来年にも厚労省、救急科などを新設すると。一人について、一人の医者について二つの診療科までしか表記できないようにすると。要するに、医科の診療科名は三十三あるわけですからね、その三十三の仕事を、診療科名の内容を一人の医師が全部できるというはずがないわけでありますから、一人の医師については二つぐらいの専門科目を表示できると、診療科名を表示できる、こういうふうに考えておられるようでありますけれども、軽度であればどのような病気でも基本的に対応できる医師については、新たに総合科を新設して同省が許可する方針なんだと。こういう記事であります。

 また、別に医療系の業界紙にも同じ記事が八日付けで出ておりまして、そこには三十三の診療科目、医科について減らせないんじゃないかと、かえって増えるんじゃないかと逆の記事が載っております。業界紙に発表される、あるいは日刊紙に発表されるこういう内容の出どころは恐らく厚労省から出ているものだというふうに思うんですけれども、私どもこれ聞いていないですよ。

 この委員会の委員でありますので、こういう診療科名が新聞に発表されますと、私のところに問い合わせが来るわけですよ。この記事の中身はどうなっているんだと。私、聞いていないから分からないと、記事のままだということしか説明できない。そんなばかなはずないと思うんですね。これ、しっかりしてくださいよ、ここのところ、説明をね。  それが一つお願いをするということと、歯科については歯科という診療科名あるんですけれども、医科には医科という診療科名はないですよね。だから、歯科という診療科名はこれから検討される医科の総合科ということに該当するのかどうか、これをちょっと意見として聞かせてください。

 それから、この法律上、この問題、これ診療科名なんですね、この省令は。その診療科名の中に研修医というものを「等」でくくって入れるというんですけれども、研修医というのは医師あるいは歯科医師の立場を言っているわけでありまして、診療科名じゃないでしょう、研修医というのは。それが何で診療科名のところに入るんだということ、これの整合性について説明してください。
 以上。

○政府参考人(松谷有希雄君)
 お答え申し上げます。
 まず、官報四四五四号に載っている省令でございますけれども、この省令は医師法の第六条第三項及び歯科医師法の第六条第三項の規定に基づいて定められた省令でございまして、この医師法、歯科医師法の第六条第三項と申しますのは、二年に一度届出をしていただくことに、医師、歯科医師、薬剤師も実はそうなんですけれども、届出をしていただくことに医師法、歯科医師法上なってございまして、その届出の様式を省令で定めるということになってございまして、それの様式でございます。

 今般、歯科医師につきまして、このように、従来、標榜科名をその届出のときに出していただくことにしておったんですけれども、それに加えて研修歯科医というものを加えることにした改正の省令ということでございます。したがって、標榜科に研修歯科というのが増えたということではございません。標榜科の方は政令で決まってございます。これは別のものでございます。

 歯科医師については、委員御存じのとおり、昨年の四月から一年以上の臨床研修が必修となったわけでございまして、歯科医師が従来どの診療科に従事しているかということを知るために届出をしていただいているわけでございますけれども、この一年間の臨床研修の間はどの科というのが決まってございませんので、より正確な統計を取るという観点から歯科医師の届出票の省令改正をしたということでございまして、新たに研修歯科医という欄を設けたと。したがいまして、従前、従事する診療科名となっておったところを研修歯科医という選択項目も入れましたものですから、診療科名等としたものでございます。今回の研修歯科医というのは、医療法上の標榜診療科とは全く別のものというふうに御理解をいただければというふうに思います。

 それから、新聞報道の関係でございますけれども、私どもから新聞発表をしたとか、そういうものでは全くございません。いろいろなことが何か報道されているようでございますけれども、私どもとしては、まだこれから標榜科については検討していかなければならない。昨年の医療法の改正におきまして広告の規制の緩和というのが行われたわけでございまして、これに関連をいたしまして、基本的には広告は緩和の方向で考えると。診療の標榜科目、各医療機関の標榜科というものはこの広告の一環でございますので、今後、緩和の方向で検討をしていくということになるのではないかと思っております。今の標榜科、非常に複雑なところもございますので、規制すべき標榜科というのは非常に最小限に限って、そしてそれ以外は自由にできるようにするというのが今後の方向ではないかと私どもとしては思っておりますけれども、ここはこれから御検討、御審議をいただくところだと思っております。

 例えて申しますと、ちょっと踏み込みますが、今、アレルギー科というようなものがもしあるとすると、アレルギーを扱うのは、内科でも扱いますし、皮膚科でも扱いますし、小児科でも扱いますし、耳鼻科でも扱う。そうすると、アレルギー科というのは、内科のアレルギー科なのか、小児科のアレルギー科なのか、耳鼻科のアレルギー科なのか、皮膚科のアレルギー科なのか、これ両方分かった方が患者さんにとっては非常によろしいということですから、規制すべきところは基本のところと必要最小限にして、そして自由に標榜はできるような道はないだろうかということを今後検討することになるのではないかと思っております。

 また、総合科の話が報道されてございますけれども、医療の現場において、臓器別の専門医だけではなくて、全体を診る総合的な診療に対応できる医師の養成を図るということは従前から指摘されているところでございます。全般にわたって総合的な診療能力を有する医師ということが今後必要になるのではないかということでございまして、そのような検討も必要ではないかなと思っております。

 委員御指摘の歯科医療におきまして、現在、標榜診療科でございます歯科は、歯科医療の中で総合的に歯科医療を扱うという診療科でございまして、御指摘のとおり、医科における言わば総合科に相当、まあ医科に総合科というのがあるわけではありませんけれども、総合科に相当するものではないかと思っております。

○中原爽君
 ありがとうございました。
 御説明のありましたように、歯科医師法でいえば六条の三項のところで、二年に一遍、現状の届出を都道府県の保健所を通じて厚生大臣にお届けをするわけでありますけれども、前年度の十二月三十一日現在の状況について翌年の一月のたしか十五日までに届け出るということでありまして、届出損なうと歯科医師法上五十万円の罰金と、こうなっているはずであります。

 ここの官報の一番最後の、附則の最後の三条のところですね。この省令の施行の際現にある第二条による改正前の歯科医師法施行規則の書式による様式については、当分の間、これを取り繕って使用することができると、こうなっているんですね。要するに、まだ新しい二号様式ができていないので、古い二号様式を使うときには適当に郵便番号とこの五の研修医を入れろと、こういうふうに理解していいですね。これだけお聞きして、終わりたいと思います。

○政府参考人(松谷有希雄君)
 委員御指摘のとおりでございまして、附則の第三条で取り繕って使用することができるとしてございますのは、今既に印刷してまだ使えるものがあるものを無駄にしないという観点から、今委員御指摘のとおり、これを取り繕って修正して新しいものとして使ってよろしいと、そういうことを決めたものでございます。

○中原爽君 終わります。


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Last-modified: 2008-03-29 (土) 15:34:51 (4562d)