Top / 165 参議院 厚生労働委員会 4号 平成18年11月28日

○中原爽君
おはようございます。自由民主党の中原でございます。
 ただいま大臣から御説明のございました今回のこの法律案の趣旨につきまして質疑をお願い申し上げます。
 それと、先般、医師の不足につきまして、産婦人科あるいは小児科医が人数が少ないということで検討をされているわけでございますけれども、歯科医師については逆に過剰ということでございまして、それも今問題になっておりますので、お時間を後ほどいただきまして、歯科医師の過剰問題についてちょっと御審議をしていただきたいというふうに思います。
 それで、この法律でありますけれども、去る十月の二十四日、本委員会の冒頭で柳澤大臣のごあいさつがございまして、そのレジュメの八ページには、最近の海外における感染症の発生の状況、保健医療を取り巻く環境の変化等を踏まえ、生物テロによる感染症の発生及び蔓延を防止する対策を含め、総合的な感染症対策の推進が必要であると、こういうふうにごあいさつをいただいているわけであります。
 その後、十月の末、三十一日になりまして、別のところからこのテロ対策特別措置法に基づく対応措置に関する基本計画の変更ということがございまして、これ、私、中を見まして、テロの対策でありますからこの生物テロのことが書いてあるかと思いましたら、これは何と自衛隊の任務の延長をするというだけのことでございまして、何も生物化学テロのことは書いてございませんでした。
 この生物テロに関係いたしますのは、平成の十三年の十一月八日に政府で決定をされました生物化学テロ対策政府基本方針というのがございまして、それからこの感染症の生物テロということについてずっと経緯があるわけでございます。この十三年の政府の基本方針による生物化学テロ、当時は生物化学という言葉が入っておりまして、化学の化学が入っております。生物化学テロということでございました。
 十三年以降、この関係について、厚生労働省として各関係省庁との対処の経緯の概略を御説明いただきたいと思います。

○国務大臣(柳澤伯夫君)
今先生仰せのとおり、平成十三年十一月八日に、政府におきましては生物化学テロ対処政府基本方針というものを決定いたしております。この基本方針でございますけれども、この基本方針におきましては、まず第一にテロの発生時において事態をいかに迅速に認識するか、情報の行き交いの下で共通の認識を持つということが、各機関において共通の認識を持つということが非常に必要だということになっておりまして、そこでこの基本方針に基づきまして、テロ発生時におきましては、まず異常の早期把握と原因究明に関しまして都道府県等へ直ちに要請を行うということが第一でございます。
 第二に、テロに使用された可能性の高い病原体による感染症につきまして、診断であるとか治療方法に関する知見、知識と情報というものを関係機関へ提供するということが第二でございます。そして、警察、消防それからまた保健医療機関等との緊密な連携、連絡を取るという、そういうことが必要でございまして、そのようなことを可能とする体制の構築を図ってきてまいっているわけでございます。
 それからまた、テロの被害発生時にその治療を行うために感染症指定医療機関の整備や医薬品等の確保、備蓄を行う必要がございます。そうした医療提供体制の整備、充実を図ってきているということがございます。
 それに加えまして、今回の私どものこの感染症法改正案におきまして、生物テロに使用される可能性の高い病原体等の管理体制をより的確に確立いたしたい、こういうことの目的からこの改正をお願いしたわけでございまして、是非御審議の上御賛同を賜りたいと、このようなことを考えております。
 今後とも、関係省庁との連携を密にいたしまして、生物テロ等への対策の充実を図ってまいりたいと、このように考えております。

○中原爽君
ありがとうございました。
 それで、この今回の法案でございますが、いずれにしても、検疫関係のことも、検疫法も改正になるということで今御説明いただいているわけでありますけれども、SARSコロナウイルスを一類の感染症から二類に変更するとか、コレラと黄熱病は検疫法の検疫対象から外すというようなことが行われているわけでありますけれども、それはそれなりの変更、削除の理由があるわけでありますが、問題は、生物化学テロということになりますとどういう細菌、病原体をテロに使うかということになります。
 テロを行う人たちも、自分たちが感染するということもあるわけでありますので、その病原体をどうばらまくかということについては検討しているんだろうと思いますけれども、この問題について政府の基本方針は、炭疽菌について、十三年当時でございますけれども、白い粉がアメリカ辺りで送り付けられたというようなことがございまして、炭疽病、炭疽菌に対するいろいろな対策をまず考えておられたようであります。特に不審の郵便物が届くというようなことで、白い粉が入っているというようなことでありまして、このことについて厚生科学審議会の感染症分科会でこの炭疽菌による生物テロを想定したということも検討されておりますので、この辺りはまだこの炭疽菌に対する問題というのが引き続いていると思うんですけれども、そのことと、それから、この炭疽菌以外に生物化学テロに使用される可能性のある病原体というものも想定されるのかどうかですね、その辺り、ごく簡単で結構でございますので、御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(西山正徳君)
平成十三年、米国におけまして炭疽菌事件が発生しております。これを受けまして、厚生労働省としては、まず、先ほど大臣からお話ありましたように、警察庁、消防庁あるいは郵政省というところで関係省庁との連携あるいは初動体制の強化を図るというようなことがまず大事だと思っています。続きまして、医療機関の整備や保健所における対応を図ると。さらに、国立感染症研究所あるいは検疫所、あるいは地方の衛生研究所、こういったところで確定的な診断を迅速にしなきゃいけないというようなことでのチームをつくっております。こういったことを平成十三年十一月に都道府県に対しまして通知をいたしております。
 また、政府全体としましては、緊急参集チームを招集することになりまして、関係省庁の連携の下で対応を行うということになっております。
 肺炭疽でございますけれども、これは米国でも実際に起こったんですけれども、フルオロキノロン系抗菌薬を早期に大量投与することが有効でございますので、国内の流通の在庫量、これを定期的に把握するというようなことを行っております。
 それから、二つ目の御指摘でございますけれども、今先生もおっしゃいましたように、生物テロに使用される可能性のある病原体につきましては、まず安いということと、それから開発コストが比較的安いということと、安全に持ち運びができるという、それから、散布された生物剤が環境中で安定して存在できるというようなことが一つのメルクマールになると考えていまして、私ども、炭疽菌以外に天然痘、ペスト、ボツリヌス毒素などが生物テロに使用される可能性があるというふうに考えて対応をしております。
 以上でございます。

○中原爽君
ありがとうございました。
 それで、三問目を質問しようと思いましたけれども、先ほど柳澤大臣から提案理由で述べられております内容でございましたので、これは省略をさせていただきまして、次、インフルエンザ、鳥インフルエンザ関係で御質疑をお願いしたいと思います。
 鳥インフルエンザは四類の感染症として、それから鳥インフルエンザを除く、まあ一般的というかほかのインフルエンザは五類の感染症に分類、区分したわけでありますけれども、この鳥のインフルエンザが新型インフルエンザ、新型ウイルスに変異をするというようなことでございまして、前に豚の絵だとかアヒルの絵だとかというカラーの絵で説明されたことがございまして、この関係、鳥インフルエンザと新型ウイルスとの関係、定義といいますか、それを概略だけ御説明いただいて、このワクチン製造の考え方も併せて御説明いただきまして、もう一つ、こういうインフルエンザが広範囲に起こるということになりますと、変異の株や何かに対するいろいろなワクチンを製造するということでありますけれども、今回、ベトナム株をインドネシア株に変更していろいろな対策を取るということでありますが、両方ともHの5のNの1型のウイルスの株でありますので、ベトナムからインドネシアに変更したというような理由を簡単で結構でございますので御説明いただいて、それと、新型インフルエンザの対策行動計画というのが平成十七年の十一月に厚労省の方で取りまとめていただいているんですが、これが、今回、十八年の五月に改定されているわけでございます。この改定版と前回の平成十七年のものとどういうふうに内容が違っているのかということを簡単で結構ですが、御説明いただきたい。

○政府参考人(外口崇君)
鳥インフルエンザとは、一般的に自然界においてカモ、アヒルなどの水鳥を中心とした多くの鳥類に感染するインフルエンザのことをいいます。
 通常、インフルエンザウイルスは、人同士あるいは鳥同士といった同じ種の間で感染するものでありますが、これまでに人に感染しなかった鳥インフルエンザウイルスが変異して人へ感染するようになってきております。今後、更に変異が進んで容易に人から人へ感染するようになった場合を新型インフルエンザウイルスといい、そのウイルスによって起こるインフルエンザを新型インフルエンザと称しております。
 新型インフルエンザワクチンにつきましては、新型インフルエンザ対策行動計画に基づき、新型インフルエンザ発生の初期対応として、医療従事者や社会機能維持者等に対して速やかにワクチンを供給できるよう、プレパンデミックワクチン原液を製造して貯留することとしております。
 具体的には、本年九月から、ベトナムで二〇〇四年に鳥―人感染を起こしたウイルス株、これをクレード1の株と呼んでおりますけれども、この株を用いてプレパンデミックワクチン原液の生産を開始しております。さらに、近年の鳥インフルエンザH5N1型の流行を踏まえ、ワクチン製造用株の見直しを行い、より流行に結び付きやすいという予測の下に、インドネシアで二〇〇五年に鳥―人感染を起こしたウイルス株、クレード2の株でございますけれども、これを用いたワクチン製造に切り替えることとしたものであります。
 新型インフルエンザ対策行動計画につきましては、平成十八年五月に改定を行ったところでありますが、インフルエンザH5N1について、当該感染症の患者数の増加や当該ウイルスが人に感染しやすいものに変異してきているなどの報告がなされていたという状況の中で、事前予防型の措置として、WHOの分類するフェーズ3の段階において、平成十八年六月にインフルエンザH5N1を感染症法に基づく指定感染症に政令指定するとともに、検疫法の検疫感染症に指定するための政令改正を行うこととし、これに伴った行動計画の記述を変更したものでございます。

○中原爽君
ありがとうございました。
 プレパンデミックのワクチンに対するウイルス株を変更して行うということについて御説明いただきました。ありがとうございました。
 それでは、一般にインフルエンザの治療薬として、ウイルスの表面たんぱく質を阻害する薬品でありますけれども、商品名で申し上げるとタミフルでありますが、この薬品はインフルエンザ発症後四十八時間以内に服用しないと効果が得られないと、こういうことになっているわけであります。
 したがって、広域な、パンデミックな大規模流行が発生したという場合には、できるだけ早く、早期の入院施設に患者さんを移送するということと、それに伴って四十八時間以内の投与ということになるわけでありますけれども、これがいろいろ総務省からもこの状況について御指摘がございましたし、今後も大規模なインフルエンザの発生が起こるということは可能性は十分あるわけでございますので、このことについて、医療機関あるいは公的機関はどのような対策、今フェーズの基準等もお話がございましたけれども、フェーズ3ですと鳥から人と、4以降になると人から人ということになるわけですが、だんだんパンデミックな状況に陥るということでありますので、それと、鳥インフルエンザ感染の場合には、鳥インフルエンザウイルスが変異を起こしてこのフェーズ3から4以降に移行するわけでありますけれども、この時点で、変異の新型ウイルスということになると、鳥の方ともう関係なく一般的なウイルス感染として考えるのかどうか、こんなところをお尋ねしたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)
まず、タミフルについての御質問がありました。
 通常のインフルエンザについては、ロシュ社において世界的なタミフルの製造能力の現在増強等が行われており、我が国に必要なタミフルは確保されていくのではないかと考えております。
 新型インフルエンザ対策としての抗インフルエンザウイルス薬につきましては、国と都道府県において二千五百万人分の備蓄を進めるとともに、その使用については、新型インフルエンザ対策行動計画において、感染の状況において、すなわちフェーズ3から4、5、6と流行が拡大するに応じて対策等を規定しているところであります。具体的には、例えば抗インフルエンザ薬についてでございますけれども、人―人感染が生じた場合には、厚生労働省において抗インフルエンザウイルス薬の確保のため、新型インフルエンザの疑い患者以外のいわゆる通常のインフルエンザについては使用を控えるよう医療機関に指導をする、あるいは更に感染拡大が見られる場合には使用の優先順位を規定すると、そういったことも含めて対策を考えております。

○中原爽君
ありがとうございました。
 先ほども申し上げましたが、今お答えの中にもございますけれども、総務省が今年七月二十五日に勧告をされまして、改善の必要性が認められると、特に検疫関係も含めてでありますけれども、新型インフルエンザ対策における患者の入院先病院の確保や病院への患者の移送対策が未整備だと、特に東京都だったでしょうか、そういうところは非常にこの移送対策が未整備だということが目立つということでありまして、これを改善しろという勧告が出されているわけであります。
 そうしますと、今回この感染症予防法等の一部改正が行われまして、改正の法律になるわけでありますけれども、そういうふうになっても、今総務省から指摘をされている勧告の内容というのは変わりはないというふうに思うんですね。厚生省としてはまだ総務省にこの勧告に沿った回答はされていないと思いますので、そうすると、この改正の感染症予防法において引き続き対策を行っていくと、指摘事項についてですね、必要があると思いますので、この辺のところで厚労省の今後の対応の在り方を御説明いただきたい。

○政府参考人(外口崇君)
御指摘の新型インフルエンザの発生に備えた医療提供体制につきましては、昨年十二月に必要な対応が取られるよう各都道府県に対して要請するとともに、本年六月にはインフルエンザH5N1を指定感染症に政令で規定して、感染症指定医療機関への感染症法に基づく入院を可能としたところであります。
 御指摘のその総務省の勧告でございますけれども、確かに入院先の病院の確保というのは大変大きな課題であると思います。したがいまして、この勧告が出された後、全国主管課長会議の場において改めて同様の要請を行うとともに、新型インフルエンザ発生時における医療提供体制、移送体制の確保等の対応策に関して、厚生労働省に設置している新型インフルエンザ専門家会議において現在検討を進めております。その結果も踏まえて必要な措置を更に講じていきたいと考えております。

○中原爽君
ありがとうございました。
 申し上げております総務省からの勧告の要旨はこういうふうに書いてございます。
 新型インフルエンザ患者の入院先病院の確保状況及び未確保の場合の原因を早急に調査し、その理由に応じて、具体的な確保方策を都道府県に対し助言することということでございますので、これをやっていただくということになると思いますし、新型インフルエンザ患者が多数同時に発生した場合に備え、関係機関が連携した移送体制の確立について、関係機関と協議して早急に検討をしろと、こういう勧告の要旨でございますので、私も、総務省関係になりますけれども、行政監視委員会に所属しておりますので、この点についてしっかり対応をしていただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。
 それから次に、十九年度、今これから予算編成が始まるわけでございまして、厚労省としてはこの感染症関係の予算の概算要求をされているということだと思います。
 感染症対策、それから新型インフルエンザの対策の推進、それから先ほど来の新型インフルエンザ対策行動計画、これに基づいて、タミフルだけではございませんけれども、インフルエンザのワクチン、こういった重要医薬品の供給確保の費用を概算要求をするということになると思いますので、その概略は昨年度よりも増額して要求されていると思います。  また、もう一つは今度税制の関係になるわけでありますけれども、今回は結核予防法を合併するというような形になってくるわけでありまして、また感染症の分類も分類に応じていろいろ考え方は出てくるわけでありますので、結核等を含めた感染症の分類と今後の税制上の所要の措置をどういうふうに考えるのかと。
 税制の要求書の中には、所要の措置を行うということで、所得税、法人税、消費税、それから受給権の保護という項目がございまして、恐らく受給権の保護というのは、結核症の患者さん辺りで、何かの生活保護ではありませんけれども、そういった関係の受給をしていただいている権利をこの感染症に結核予防法が合併したということでこの受給権の保護がなくなってしまうということにはならないと思うんですけれども、そういう意味で、予算上の問題とそれから税制上の問題につきまして、重要なことでございますので御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)
平成十九年度の概算要求におきましては、感染症対策として、迅速な情報の把握、海外からの侵入を防ぐための水際対策、患者発生の際の移送、医療、感染拡大防止対策などに重点を置き、感染症対策の強化を図っているところであります。また、新型インフルエンザの大流行に備え、必要な医薬品の備蓄を行うとともに新型インフルエンザの研究の推進を図るなど、新型インフルエンザ対策を推進しているところであります。これらの対策を推進するために、平成十九年度概算要求において感染症対策費は、対前年度比八五%増の百九十九億円を計上しているところであります。
 このうち重要医薬品供給確保費として、抗インフルエンザウイルス薬の目標備蓄量を確保するための予算を平成十七年度から要求しているところですが、この目標備蓄量、全人口の二五%が新型インフルエンザに罹患すると想定した上で、CDCの推計モデルを使って二千五百万人が医療機関を受診する患者数と推計しておりますが、平成十九年度概算要求においては、備蓄目標量の残量、残りの量であるタミフルを三百万人分、リレンザを二十八・五万人分を確保するため、七十六億三千万円を計上したところであります。
 次に、税制上の改正点についてのお尋ねでございますけれども、今回の感染症法の改正及び結核予防法の廃止に関連する税制措置につきましては、結核を含む感染症の予防及び蔓延措置が適切に実施されるよう支援する趣旨から要望をしております。  今回要望している事項、大きく分けて二つございまして、一つは感染症の分類の追加、見直し等に伴い、一類感染症及び二類感染症に関して、従前から認められている税制措置について改正後の一類感染症及び二類感染症に関する措置として継続すること。もう一つは、結核予防法の感染症法等への統合後も、結核対策の重要性にかんがみ、従前から認められている税制措置について引き続き同様の取扱いとすること。例えば、結核予防会が行っております定期健診等についての非課税措置を継続するとか、そういった内容でございますが、こういったことでございます。
 今後とも、当該要望につきまして、税制当局と相談し、十分な措置が講じられるよう努めてまいりたいと考えております。

○中原爽君
ありがとうございました。
 先般、衆議院の方での御審議の際に、ただいまお話しのございましたこういう医薬品の備蓄について、特に商品名タミフルなどは、委員の御発言、衆議院の御発言でございますけれども、賞味期限が切れるというようなことのお話がございました。賞味期限ということではなくて、薬品の有効期限ということだと思いますけれども、こういったことについてはどういうふうに考えたらよろしいでしょうか。二百万人とかそういう関係の備蓄をしていくということになると思いますので、どこかで破棄をするということになりますから、新しいものをリサイクルを、リサイクルじゃありませんけれども、サイクルをして、古いものを破棄して新しいものを追加するということになるかと思います。
 その関係と、もう一つ、今は休眠状態のような感染症でありますけれども、これが再興というわけですかね、新興あるいは再興の形で再び感染症としてぶり返してくるというような状況があります。こういったことの研究という意味で考えておられる予算組みがあるとは思いますし、それから、この再興感染症対策ということで病原体を管理するという方法などについて予算化ということでありますし、それから、いろいろSARSや何かの感染予防のガイドラインや何かをお作りになっておられますので、この関係の予算組みも行っておられると思いますので、概略で結構でございますが、追加で御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)
まず、タミフルでございますけれども、有効期限五年ということになっておりますんで、有効期限を過ぎたものについては基本的にはもう使えないということになると思います。
 それから、新興・再興感染症の研究でございますけれども、新興・再興感染症研究費が、今、十八年度は二十三億二千六百万円のところ、十九年度二十九億三千三百万円の要求をしておるところでございまして、これも大変重要な分野でございますので、推進していきたいと考えております。
 それから、ガイドラインにつきましても、これもできるだけ分かりやすいガイドラインということで、今、当面の課題は、新型インフルエンザが流行し始めたときに行動計画をより具体化したものとしてのガイドラインを作るということが最優先の課題でございますけれども、そういったことも含めて、ほかの感染症につきましても感染症研究所等々、専門家と相談しながらいろいろと対応を進めていきたいと考えております。

○中原爽君
御説明ありがとうございました。
 御指摘のように、SARSや何かは現在休眠状態というか抑え込んだという状態になっているわけでありますけれども、またいずれ再興した感染症ということでまた出てくる可能性がありますので、そのことについては十分、もうSARSは終えんしたから予算はなくていいんだということにはならないと思いますので、感染症でありますので、その辺の予算確保をひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それともう一つ税制の問題について、結核予防法の関係や何かで御説明はいただきましたけれども、今回、感染症の分類を行うということでありますから、感染症の患者に対する医療に関する法律の一部を改正することについて、どうなんでしょうか、予算を要求するときに、大体、この感染症予防法が改正になったので、税制の問題についても何とかしてほしいという程度の予算といいますか、税制上の要求をするという程度に今回はとどまるのかもしれませんけれども、この辺のもう少し詳細に、例えば所得税、法人税、消費税、それから先ほどの受給権の保護、それから住民税、事業税と、これ全部税制に関係があるわけでありますけれども、この辺りは、今日の時点では詳しい税制上の措置の要求はできないということであればそれで結構でございますけれども、概略だけ御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)
感染症類型の見直しに伴いまして、感染症対策に関して従前から認められておりました税制上の措置というと、例えば社会保険診療報酬の所得計算の特例、これは所得税の関係になります。それから、感染症患者に対する入院措置による医療にかかわる非課税措置、これは消費税とか事業税が絡みます。それから、貯蓄保険の課税標準の算定にかかわる優遇措置等、これは住民税等になります。こういったことについて従来どおりの取扱いを続けるということになると思います。
 なお、減税見込額につきましては、これは前からの、従前の措置が続くわけでございますから、額的には、数字的には動かないと思います。

○中原爽君
詳しくありがとうございました。
 それでは、結核関係でございますが、厚生労働省から結核の指標ですね、指標の数値の国際比較が二〇〇三年度分で出されております。それによりますと、新しく患者さんとして新登録患者数、それから人口十万人に対します罹患率、それから新規患者さんの喀たん塗抹検査の患者数、こういったことの比較が行われているわけでありますけれども、米国、英国、ドイツ、豪州というような区分になっておりますが、どうも日本がいずれの数値も、この諸外国に比べまして数倍以上悪い数値になっているわけでございます。
 今回、現行の結核予防法を新しく感染症予防法に組み入れて、結核を二類の感染症ということに規定するということになると思うんですけれども、こういうふうに結核予防法を合併したということについて、今後、従来から日本の国民病と言われております結核について、この諸関係の指標が改善が図られる、図らなきゃいけないんですけれども、この辺りの見通しですから、見通しで答えろというのも非常に難しいと思うんですけれども、この辺り、どういうふうに考えたらいいのか。とにかく、結核を撲滅したいということが当初の一番重要な課題であります。
 それから、現在、結核の治療薬剤の多剤耐性という結核菌がありまして、これがまた分類上違うんですよね。一般の結核菌と薬剤耐性の結核菌の分類が違うということになっておりますので、こういった現行の多剤耐性の結核菌に対して厚労省としてはどうお考えでしょうか、御説明いただきたい。

○政府参考人(外口崇君)
先日取りまとめました平成十七年度の結核発生動向調査の結果によりますと、人口十万人に対する新登録の結核患者数を示す罹患率が二二・二であるのに対し、他の国では、平成十六年の数値ですけれども、アメリカが四・九、ドイツが七・三、イギリスが一一・八となっております。このように、我が国においては結核患者は年々減少傾向にあるとはいえ、平成十七年においても二万八千人余の新規登録患者が発生するなど、引き続き我が国においては無視できない重要な感染症として十分な対策を講ずる必要があると考えております。
 このため、改正感染症法においても入院勧告の規定など、結核についても感染症対策全般に共通する規定を適用し、人権を尊重した適正な手続を拡充をするとともに、従来の結核対策に加えて積極的疫学調査の実施など、より実効ある対策を講ずることとしたものであります。
 法改正に伴いまして、結核対策にとって固有に必要となる定期健康診断や通院医療、直接服薬確認療法、DOTSでございますけれども、こういったものにつきましては感染症法においても引き続き関係規定を設けることとしております。また、今般の改正によりまして、疫学調査や動物の輸入に関する措置など、従来の結核予防法にない措置も新たに結核について行えるようになります。
 また、多剤耐性結核につきましては、これは治療を中断してしまった場合に発生することが多いとされており、現在、推計では約千五百人の多剤耐性結核の患者さんがいるとされております。今後、直接服薬確認療法等の徹底によりまして、多剤耐性結核の発生が増加しないよう取り組んでまいりたいと考えております。

○中原爽君
ありがとうございました。
 それでは、恐れ入りますけれども、資料の配付をお願いいたします。
   〔資料配付〕 ○中原爽君
よろしいでしょうか。
 資料番号が右の上に数字で振ってございます。先ほどちょっとお願い申し上げました歯科医師の過剰問題につきまして、私なりの御意見も申し上げたいと思っております。
 一番の資料でありますが、「確認書」となっておりまして、平成十八年八月の三十一日付け、文部科学大臣と厚生労働大臣の両方の方によります確認の内容であります。「歯科医師については、以下のとおり、養成数の削減等に一層取り組む。」ということでありまして、「(1)歯学部定員については、各大学に対して更に一層の定員減を要請する。」と、これは文科省関係であります。入口の方であります。それから、「(2)歯科医師国家試験の合格基準を引き上げる。」、これは出口の方でございます。そういう確認書が、これは厚生労働省の医政局の総務課から私がちょうだいした確認書でございます。
 これについて御質疑をお願いしたいと思うんですが、現在、厚生労働省の医政局歯科保健課の方では、今後の歯科保健医療と歯科医師の資質向上等に関する検討会を今開いておられまして、それの検討事項の中にこの歯科医師の過剰問題が出ております。
 現在、平成十七年の歯学部の総募集人員、国公私立全部でありまして二千六百六十七名、これに対して今度の十八年の国家試験の合格者数でありますけれども、二千六百七十三名でありまして、出口と入口ほぼ同じ人数になっております。今後この状態が続くと大変な状況になるということでありまして、これを四五%減らせというわけなんですね。この四五%というと大体千二百人程度であります。入口が千二百、それから出口も千二百にしろと、こういうことになるわけであります。そうしないととんでもない状況になってくるということであります。
 まず厚労省の方として、出口の方の問題でありますけれども、歯科医師の国家試験の合格基準を引き上げるということであります。資料の二をごらんいただきたいと思います。  これが直近の合格基準でありまして、九十九回、これは十八年、九十八回が十七年の基準であります。四角く囲っておりますところがその基準の点数になろうかと思います。随分違っているということでありまして、九十八回よりも九十九回の方が合格基準は高くなっているというふうに見取れるわけであります。
 ところが、試験問題でありますので、一応不適切な問題が出るわけであります。どうもこれは採点上的確でない、そういうことで採点除外をするというものが出てまいります。九十八回の試験のところをごらんいただくと、B問題の二問目を削除、それからC問題の一問目と二問目を削除、それからD問題の六問目を削除するということになりまして、計四問を採点除外すると。出題総数が三百六十五問中でありますけれども、ところが、この四問というのはの必修問題の中での採点除外でありまして、,琉貳面簑蠅△襪い廊△領彎下唾鰐簑蝓↓い箸、そういった問題については公表されていないわけであります。必修ということについて不適切な問題を公表したということになると思うんですが、実際には四問以上に不適切な問題があって、恐らく採点除外をされているんだろうというふうに思います。それから九十九回も同様でございまして、九十九回のときの必修問題の採点除外は六問ございました。
 こういうことでありますと、基準を決めるわけですから、合格基準、歯科医師として具有すべき知識と技能についてこれを行うという歯科医師法になっているわけでありますので、その合格をさせるかさせないかという内容についても、これも医師法あるいは歯科医師法で決めてあるわけでありまして、例えば歯科医師国家試験は、臨床上必要な歯科医学及び口腔衛生に関し、歯科医師として具有すべき知識及び技能についてこれを行うと、こうなっているわけであります。この合格の決定については、やはりこの基準をどうするかということも検討課題になっているという条文があるわけであります。
 そうしますと、合格基準が毎年毎年違ってくるということになると、これもおかしなことでありまして、去年よりも今年の方が合格基準難しい、それはそれだけの実力のある方が歯科医師になるということは大変結構でございますけれども、毎年大幅に点数除外の問題が出るというのも、これも大変困ったことであります。
 大学の入試センターの試験がありまして、私も入試センターの試験委員を長らくやっておりましたけれども、大学入試センター試験で不適切な問題が出ますと大騒ぎになるんですね。マスコミはわっと騒ぎます。というのは、入学試験というのは一定の人数しか入学できませんので、ですから、そこで不適切なセンター試験の問題が出ちゃうと自分がどうなるかということで大騒ぎになるわけですね。ところが歯科医師の場合には、これは入学試験ではございませんので、ある一定の合格基準を満たせば何人であろうと合格するわけなんですね。
 しかし、この不適切な問題をこれだけ出てくるということは、私は、合格基準が狂うということになるので、合格基準を高めるというのは大変結構でございますけれども、不適切な問題が出ないように、これ是非きちっと始末をしていただきたい、これをまずお願いしたいというふうに思います。これは厚労省についてのお願いでございます。
 それから、次の三番の資料でありますけれども、これは文科省関係でございまして、大学設置基準というのがあります、十八条。
 大学の収容定員というのは、学科又は課程を単位として学部ごとに学則で決めろと、こうなっているわけですね。ただ、学則で決めるといいましても、教員の組織であるとか校地とか校舎、入学定員、収容定員が入り切れないような狭い校舎じゃ困るわけでありますから、そういった基準が別にあります。それが別表のロというところで、医学又は歯学に関する学部に係るものということで、左側の方に歯学関係がございます。一番下の段が収容定員九百六十名の場合の基準でありまして、校舎の基準と附属病院の面積の基準が書かれてございます。
 これで、さらに一番左側の縦書きの数字のところの一番下の段をごらんいただきますと、収容定員が九百六十人、これ学則上で九百六十人を決めるということですから、その六分の一が入学定員になりますので、百六十名が入学定員になっているということであります。以下、上の方で、八百四十名の収容定員で入学定員が百四十名ということになるわけですが、現在、私立の歯学大学関係ですとこの百六十名とか百四十名、あるいは百二十名の入学定員を更に二〇%自主的に削減しているわけであります。そうすると、入学定員百六十名の場合二〇%削減しますと百二十八名、それから百四十名の入学定員で二〇%削減すると百十二名と、こういうふうになっていくわけであります。でも、これでも今足りない。結局、こういうふうに自主的に二〇%、学則上の定員を更に二〇%削減して今募集しているわけなんですけれども、これはただ単純に自主的に削減しているだけの話でありまして、法的な根拠は何もないということになります。
 次の四番の資料をごらんいただきたいと思いますが、カラーの資料でございます。これは文科省がお出しになっている資料でありまして、一番左側の方ですけれども、定員割れ大学に対する助成の見直しということで、一般補助となっています。定員割れ等が続いている大学等については、一定期間で改善が見られないということであれば私学助成を削減すると、こういうことでなっているわけですね。現実問題はもう十八歳人口が激減しておりますので、もう来年、再来年辺りで大学総数の入学定員と受験者数が同じになってくるという状況になります。
 そうしますと、歯科大学の場合も、二〇%削減をしているのはいいんですけれども、自主的に削減していてもまた更に志願者が来ないという歯科大学、歯学部が出てきます。そうしますと、私学助成との関係はどうなるのか。学則上はまだ百六十名の入学定員、収容定員が九百六十名、しかし募集人員は百二十八名ということになって、そのところで受験生が来ないという状況になると私学助成をどういう形で受けるのかということでありまして、学則上の定員で受けるのか、あるいは二〇%削減したところで受けるのかと、こんな質問が私のところへ来るわけなんですね。私も返事のしようがない。
 これを解決するのは、一つの方法として申し上げたいのは、やはり学則上の定員を二〇%削減するのではなくて、二〇%削減に見合った学則上の定員に直すということがまず先決問題だろうというふうに思います。その御提案をしたいというふうに思うんですね。
 例えば、収容定員が九百六十名の学則上の定員であると、現在二〇%削減して入学定員が百二十八名で募集しているということである、こういう歯科大学、歯学部については、これ、どうでしょう、例えば収容定員を四百八十名まで下げまして、それで二〇%削減をしないということで正規の八十名で募集するか、あるいは収容定員を六百名まで学則を変えて、入学定員を百名で募集するとか、そういうふうにしないとこの私学助成との関係が明確でなくなるということと、今の自主的に二〇%削減するのでは明確でないということが一つという問題と、十八歳人口が激減しているというのはもう目の前の問題でありまして、受験生が来ないということにつながるわけであります。
 そういう意味で、それと、更に四五%削減しろと言われているわけですから、それを現実問題、法的にきちっと整理をするのは、取りあえず九百六十名の現在の学則定員を収容定員七百二十に下げる、あるいは収容定員六百名に下げると、そういう形できちっと学則を整理されるということがまず当初の必要なことでないか。くどいようですけれども、十八歳人口が激減しているということと、それからこの私学助成の在り方、定員に満たない大学については私学助成を削減するという方向性がうたわれていると。この二つをつかまえまして、このところを何とか改善をしていきたいというふうに思うわけであります。
 これは先ほどの一番の資料にございましたように、「歯学部定員については、各大学に対して更に一層の定員減を要請する。」と、これは文科省が要請されるわけでありますけれども、要請するのは簡単ですよ。文書一枚で四五%減を目指して削減をしてくれという文書が来ますよ。だけど、今申し上げたような状況で、現在も自主的に二〇%下げている、これを更に四〇%まで下げるということがあっても学則上の規定はそのままということでは、またちぐはぐした状態が続くということになります。この辺のところを文科省としてきちっと整理をしていただきたいというふうに思います。
 そういうことで、お答えをしていただくことがございましたら、あとわずかな時間でございますので、お答えいただいて、五番の資料はまた次の機会でお願いをしたいというふうに思いますので、今回は五番の資料については質疑を取り下げさせていただきたいと思います。
 ただいまの定員問題について概略お答えがございましたら、もうわずかな時間でございますので、お答えがなければそれで結構でございます。

○政府参考人(辰野裕一君)
お答え申し上げます。
 私立大学歯学部の入学定員につきましては、昭和五十七年の閣議決定や平成十年の当時の厚生省から示されました歯科医師数の考え方等を踏まえまして、現在まで学則上の収容定員数又は募集人員数について一定の削減が進められてきているところでございます。この場合、学則上の収容定員数を減らさずに募集人員数を減らした場合には、在籍学生数が収容定員数に満たないものといたしまして、現行の私学助成上は補助金額の一定の減額が行われるという仕組みになっているわけでございます。
 収容定員数と募集人員数いずれかを削減するか、これは各大学の判断に最終的にはゆだねられているものでございますけれども、文部科学省といたしましては、各私立大学が今後の十八歳人口の減少やこのような私学助成との関係等も踏まえた適切な対応を取りつつ、歯科医師の養成数の一層の削減を図るよう、様々な機会を通じまして要請を行ってまいりたいと考えております。

○中原爽君
ありがとうございました。
 終わります。


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Last-modified: 2008-02-24 (日) 14:55:47 (4223d)