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民主党大久保勉 第一六五回国会 質問主意書 !


 国外で作成された歯科技工物の取扱いに関する質問主意書 歯科技工士法(以下「本法」という。)では、試験及び免許により国内において歯 科技工に携わる者の資格を定め、これをもって歯科技工業務の適正性を規律してい る。しかるに近年では、国外で歯科技工物を作成し、これを輸入して患者に供する 事例が散見される。国外で作成された歯科技工物(以下「国外作成物」という。) は、本法の定めた有資格者が作成したものでない場合が多いことから、安全性が適 格に担保されておらず、口腔及び身体に重大な影響を及ぼしかねない。 そこで、「歯科医療に係る診療報酬点数等に関する質問主意書」(第一六四回国会 質問第八〇号)とその答弁も踏まえ、以下のとおり質問する。
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平成八年度から平成十七年度までの各年度別の国外作成物の輸入量及び輸入金 額をそれぞれ明らかにされたい。

一について
平成八年度から平成十七年度までの各年度別の国外で作成された補てつ物等(以 下「国外作成補てつ物等」という。)の輸入量及び輸入金額については、把握し ていない。



歯科技工に関して十分な知識と技術を必ずしも持ち得ない者が作成した国外作 成物の濫用は、国内において試験及び免許が義務付けられている歯科技工士との公 平性に欠けをとともに、資格によって歯科技工業務の適正性を規律するという本法 の目的から逸脱することになりかねないとの意見について、政府の見解を示された い。

二について
補てつ物等の作成に係る制度は国によって様々 であり、また、国外で補てつ物等 を作成する者の知識及び技術の水準も様々であるため、国外作成補てつ物等を用 いることのみをもって、直ちに国内の歯科技工士との公平性に欠けることにはな らないと考える。
また、歯科医療においてどのような補てつ物等を用いるかについては、個別の事 例に応じて歯科医師により適切に判断されるべきものであり、国外作成補てつ物 等を用いることのみをもって、直ちに歯科技工士法(昭和三+年法律第百六十八 号)の目的から逸脱することにはならないと考える。



「国外で作成された補てつ物等の取り扱いについて」(平成十七年九月八日付 け医政単発第〇九〇八〇〇二号厚生労働省医政局歯科保健課長通知、以下「通知」 という。)別添では、「国外で作成された補てつ物等を病院又は診療所の歯科医師 が輸入し、患者に供する場合は、患者に対して特に以下の点についての十分な情報 提供を行い、患者の理解と同意を得るとともに、良質かつ適切な歯科医療を行うよ う努めること」とされ、守るべき七点が留意事項として示されている。 この通知が守られ、患者への説明が適時かつ適正になされているか、明らかにされ たい。

三について
個々の患者に対してどのような説明が行われているか等については承知していな いが、厚生労働省においては「国外で作成された補てつ物等の取り扱いについて」 (平成十七年九月八日付け医政歯発第○ 九○ 八○ ○ 一号厚生労働省医政局歯 科保健課長通知。以下「通知」という。)を各都道府県に通知しているところで あり、今後とも、通知の周知徹底に努めてまいりたい。



国外作成物は、自費診療のみに使用を認めているのか、あるいは保険診療にも 認めているのか現状を示されたい。

四について
お尋ねの国外作成補てつ物等については、老人保健法(昭和五十七年法律第八十 号)第六条第一項各号に掲げる医療保険各法による療養の給付又は同法による医 療の対象となっていない。



本法第十八条では、歯科技工は指示書によらなければならないことを定めてい るが、国外作成物の作成過程において、この指示書が適時かつ適正に交付されてい るのか明らかにされたい。あわせて、本法第十九条に定められている指示書の保存 義務が、国外作成物においても厳正に守られているのか明らかにされたい。

五について
国外で補てつ物等を作成する者に補てつ物等の作成を指示する歯科医師に対して、 歯科技工士法第十八条の指示書の交付義務は課されておらず、また、国外で補て つ物等を作成した者に対して、同条の指示書の保存義務は課されていない。



国外作成物の中には、日本の法令では認められていない物質が使用されている 可能性がある。国外作成物にも、国内において本法の下で適正に作成された歯科技 工物と同等の品質と安全性を要求するとすれば、輸入時あるいは歯科医師、患者へ の提供時等に厳正な検査が必要であると考えるが、現行の検査体制について明らか にされたい。

六について
国外作成補てつ物等を輸入する場合及び国外作成補てつ物等を歯科医師又は患者 に提供する場合において、国内で作成された補てつ物等と同等の品質及び安全性 を担保するための検査に係る法令上の規制は存在しないが、歯科技工については、 患者を治療する歯科医師が歯科医学的知見に基づき適切に判断し、当該歯科医師 の責任の下、安全性に十分配慮した上で実施されるべきものであり、今後とも、 通知の周知徹底に努めてまいりたい。



国外作成物によって事故が生じた場合、いかなる補償が行われるのか。国内に おいて本法の下で適正に作成された歯科技工物による事故との差異を含め、明らか にされたい。また、歯科医師の責任で国外作成物を使用するのであるから、補償義 務は歯科医師にも及ぶと考えるが、これに対する政府の見解を示されたい。

七について
補てつ物等によって患者の健康に害が生じた場合には、当該補てつ物等が国内で 作成されたものであるか国外で作成されたものであるかにかかわらず、民法(明 治二十九年法律第八十九号)等に基づき損害賠償が行われる場合があるが、個々 の歯科医師の賠償義務の有無及び賠償内容については、個別の事例に応じて判断 されることとなるため、一概にお答えすることは困難である。



国外作成物を歯科医師に提供する業者の中には、「リスクゼロ」等の表現によ り、事実誤認をもたらしかねない広告で誘引している事例も見られるが、政府はこ の事実を認識しているか。また、今後の対策の必要性についての見解を明らかにさ れたい。

八について
国外作成補てつ物等を歯科医師に提供する個々 の業者がどのような広告を行って いるかについては承知していないが、歯科医療においてどのような補てつ物等を 用いるかについては、個別の事例に応じて歯科医師により適切に判断されるべき ものである。 いずれにせよ、患者に十分な情報を提供する観点からも、国外作成補てつ物等を 患者に提供する歯科医師において、十分かつ正確な情報を収集することが必要と 考えており、今後とも、通知の周知徹底に努めてまいりたい。




民主党大久保勉 第一六六回国会 質問主意書 !


国外で作成された歯科技工物の取扱いに関する再質問主意書

 私は、国外で作成された歯科技工物の取扱いに関する質問主意書(第一六五回 国会質問第五号)(以下「前回質問主意書」という。)を提出し、去る十月十七 日にその答弁書(以下前回答弁書」という。)を受領した。しかし、前回答弁書 で示された政府見解に疑義があるので、再度、以下の質問をする。

内閣参質一六五第一九号
平成十八年十一月十七日
                        内閣総理大臣安倍晋三
参議院議長 扇千景殿
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 参議院議員大久保勉君提出・国外で作成された歯科技工物の取扱いに関する再 質問に対し、別紙答弁書を送付する。  参議院議員大久保勉君提出国外で作成された歯科技工物の取扱いに関する再質 問に対する答弁書


 前回答弁書の「一について」では、平成八年度から平成十七年度の国外作成 物の輸入量及び輸入金額については、把握していない旨を答弁している。しかし、 薬事法第一条、同法施行令別表第一、関税法第七十条第一項の規定により、補て つ物及びその材料(以下「補てつ物等」という。)が医療用具であり、かつ輸入 時において薬監証明が必要であるとすれば、当然輸入量及び輸入金額を把握して いると思われるが、政府の見解を示されたい。なお、仮に補てつ物等が医療用具 に当たらないのであれば、それらは法令上どのように分類されるか、明らかにさ れたい。また、補てつ物等は医療用具に当たるものの、薬監証明は必要でないの であれば、政府がそのように判断する理由も示されたい。

一について~   御指摘の「薬監証明」は、治療上緊急性がある場合であって代替品が国内にお いて流通していない場合に、医師又は歯科医師が自己の責任の下、自己の患者の 診断又は治療に供することを目的として薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号) に規定する医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器(以下「医薬品等」という。) を輸入する際などに、当該輸入が製造販売又は製造のために医薬品等を業として 輸入するものではないということを確認するため、「医薬品等輸入監視要領につ いて」(昭和五十七年四月八日付け薬発第三百六十四号厚生省薬務局長通知)の 別添1「医薬品等輸入監視要領」に基づき、厚生労働省地方厚生局の薬事監視員 がその旨を確認する行為のことを指しているものと考えられるが、補てつ物につ いては、医薬品等には該当せず、同法による規制の対象外の製品であることから、 輸入する際に「薬監証明」は必要としない。  また、補てつ物を作成する歯科材料(以下単に「歯科材料」という。)につい ては、同法に規定する医療機器に該当することから、先に述べたとおり「薬監証 明」を必要とする場合もあるし、必要としない場合もあるので、「薬監証明」で は歯科材料の全輸入量及び全輸入金額を把握することはできない。  なお、輸出統計品目表及び輸入統計品目表を定める等の件(昭和六十一一年大 蔵省告示第九十四号)の輸入統計品目表上、補てつ物及び歯科材料が分類され得 る品目としては、人工歯(輸入統計品目表九〇二一・二一−〇 一〇 )、人工歯 以外の義歯(同表九〇 二一・二一−〇 九〇 )、歯用の取付用品(同表九〇二 一・二九−〇〇〇 )及び歯科用セメントその他の歯科用充てん材料(同表三〇 〇六・四〇−〇一〇 )があるが、これにより補てつ物及び歯科材料の全輸入量 及び全輸入金額を把握することはできない。



前回答弁書の「二について」では、国外で補てつ物等を作成する者の知識及 び技術の水準も様々 である旨の答弁をしている。しかし、国外で補てつ物等を 作成する者の知識及び技術の水準の分布を政府が把握していないとすれば、試験 及び免許によって保たれている国内の歯科技工士の知識及び技術の水準より劣位 にある者が、国外において補てつ物等を作成している可能性を、政府が認めてい ることにはならないか。政府の見解を示されたい。

二について
 歯科技工士の知識及び技術の水準は個々の歯科技工士によって様々であり、ま た、国外で補てつ物、充てん物又は矯正装置(以下「補てつ物等」という。)を 作成する者の知識及び技術の水準も個々の者によって様々であるため、特定の歯 科技工士と国外で補てつ物等を作成する特定の者とを比較した場合には、御指摘 のような可能性がないわけではないが、いずれにせよ、政府としては、歯科医療 の安全性の確保のために必要な措置を講じているところである。



 前回質問主意書三の「この通知が守られ、患者への説明が適時かつ適正にな されているか」との問いに対し、前回答弁書の「三について」では、「個々 の 患者に対してどのような説明が行われているか等については承知していない」、 「通知の周知徹底に努めてまいりたい」旨の答弁をしている。行政として当然課 されている義務を履行する意思について述べることは無意味であり、個々の患者 に対する説明状況の実態を把握する具体的な施策を行うべきであると考えるが、 政府の見解を明らかにされたい。

三について
 厚生労働省においては、先の答弁書(平成十八年十月十七日内閣参質一六五第 五号。以下「先の答弁書」という。)三についてで述べたとおり、「国外で作成 されたてつ物の取り扱いについて」(平成十七年九月八日付け医政歯発第〇九〇 八〇〇一号厚生労働省医政局歯科保健課長通知。以下「通知」という。)を各都 道府県に通知したほか、平成十八年十月十七日に同省のホームページに通知の内 容を掲載するなどによりその周知徹底を図り、歯科医師から個々の患者に対して 十分な情報提供が行われるように努めるなど必要な措置を講じているところであ り、お尋ねのような施策を実施する考えはない。



 前回答弁書の「四について」では、「国外で作成された補てつ物等につき、 老人保健法第六条第一項各号に掲げる医療保険各法による療養の給付又は同法に よる医療の対象となっていない」と答弁しているが、今後、政府は見直すか否か 理由も付して見解を明らかにされたい。

四について
 国外で作成された補てつ物等については、老人保健法(昭和五十七年法律第八 十号)第六条第一項各号に掲げる医療保険各法による療養の給付又は同法による 医療(以下「療養の給付等」という。)の対象とすることについて歯科医師、患 者等からの要望があるとは承知しておらず、現時点において、療養の給付等の対 象とする予定はない。



 前回答弁書の「五について」では、歯科医師に対して指示書の交付義務が課 されていない旨の答弁をしている。しかし、患者からすれば、自己の口腔に使用 される補てつ物等について、いかなる指示が歯科医師からなされたかについて高 い関心があるにもかかわらず、国内で作成する場合は指示書の交付を義務付ける 一方で、国外で作成される場合は義務を課さないことは、政策として整合性を欠 くのではないか。さらに、国外で作成された補てつ物等によって患者の健康に害 が生じた場合、指示書の交付が義務付けられていないことから責任の所在が不明 確となり、患者及び歯科医師に不利益をもたらしかねない。これらの問題点を踏 まえ、指示書の交付を義務付けていない理由について政府の見解を明らかにされ たい。また、歯科医師から国外における補てつ物等の作成者及び輸入者に対して の任意による指示書の交付状況について、政府としてどのように把握しているの か見解を示されたい。

五について
 歯科医師に対しては、国内において歯科技工士が補てつ物等を作成する場合を 含め、歯科技工士法(昭和三十年法律第百六十八号)第十八条の指示書の交付が 義務付けられておらず、政策として整合性を欠くなどという御指摘は当たらない と考える。また、お尋ねの「歯科医師から国外における補てつ物等の作成者及び 輸入者に対しての任意による指示書の交付状況」については、把握していない。



 前回答弁書の「六について」では、国外で作成された補てつ物等について検 査に係る法令上の規制は存在しない旨の答弁がなされている。しかしながら、例 えば、食品衛生法第二十三条では輸入食品監視指導計画が定められ、輸入食品の 監視が行われている。輸入食品と補てつ物等の取扱いに差異が生じている理由に ついて、法令等の根拠の有無のみならず、政策の趣旨も含めて見解を明らかにさ れたい。

六について
 国外で作成された補てつ物等を歯科医師が患者に供する場合には、患者を治療 する歯科医師が歯科医学的知見に基づき適切に判断し、当該歯科医師の責任の下、 当該患者に対する危害の発生の防止に十分配慮した上で実施されるべきものであ るため、国内で作成された補てつ物等と同等の品質及び安全性を担保するための 検査を行っていないものである。  一方、輸入食品については、食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号) に基づき、不特定又は多数の者に対する飲食物に起因する衛生上の危害の発生を 防止するため、同法第二十三条に基づき定められた「 輸入食品監視指導計画」 に従い、検査等を行っているところである。



七 薬事法第六十六条では、誇大広告について規制し、同法第八十五条及び第八 十八条によって罰則も設けられているが、誇大広告を規制する理由について明ら かにされたい。

七について
 薬事法第六十六条により、医薬品等に関する虚偽又は誇大な広告を禁止してい る理由は、医薬品等に関する虚偽又は誇大な広告による不正確な情報に基づき医 薬品等を使用した結果、使用者が保健衛生上の危害を受けることを防止するため である。



 前回答弁書の「八について」では、「国外作成補てつ物等を歯科医師に提供 する個々の業者がどのような広告を行っているかについては承知していない」と 答弁している。補てつ物等と医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器(以下 「医薬品等」という。)は、その両者の取扱いに差異が生じているが、補てつ物 等についても、医薬品等とし、あるいは同法第六十六条の規定を援用するなど、 誇大広告を規制するべきではないか。補てつ物等と医薬品等との取扱いに差異が 生じている理由も含め、政府の見解を明らかにされたい。


 補てつ物等が医薬品等に含まれる場合、補てつ物等の広告において、「リス クゼロ」等の表現が使用されれば、薬事法第六十六条に違反するか否か、明らか にされたい。

八及び九について  補てつ物の広告については、補てつ物が医薬品等に該当しないことから、薬事 法第六十六条の規定は適用されない。  一方、歯科材料の広告については、歯科材料が医療機器に該当することから、 それが虚偽又は誇大な広告に当たる場合には同条違反となるが、御指摘の「リス クゼロ」等の表現を使用する広告が同条違反となるか否かについては、個別具体 的に当該広告が対象とする歯科材料の性状等も勘案し判断することとなるため、 一概にはお答えできない。  広告に関する事項を含め補てつ物の取扱いが医薬品等と異なる理由は、補てつ 物は、個別の事例に応じて歯科医師による適切な判断の下で特定の患者の歯科医 療のために作成され、用いられるものであり、医薬品等のように一般に流通する 可能性がないためである。



 本答弁書の「八について」では、「十分かつ正確な情報を収集することが必 要と考えており」と述べているにもかかわらず、その方法については「今後とも、 通知の周知徹底に努めてまいりたい」との行政として当然課されている義務を履 行する意思を述べるにとどまっている。国外作成物の輸入量及び輸入金額を把握 していないことや指示書の交付義務もない現況では、政府は、通知の周知徹底が なされているか否かの判断はできないと思われるが、通知の周知徹底のみで可能 であると政府が判断する根拠を明らかにされたい。また、政府は、「十分かつ正 確な情報を収集する」ために、「通知の周知徹底」以外の具体的な施策を今後ど のように実行するのか見解を明らかにされたい。

十について  先の答弁書八についてでは、「 患者に十分な情報を提供する観点からも、国 外作成補てつ物等を患者に提供する歯科医師において、十分かつ正確な情報を収 集することが必要」と答弁しており、政府が十分かつ正確な情報を収集すると答 弁したものではない。いずれにせよ、政府としては、御指摘の通知の周知徹底を 図ることにより、歯科医師から個々の患者に対して十分な情報提供が行われるよ うに努めてまいりたい。

右質問する。








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Last-modified: 2007-06-26 (火) 14:22:58 (4161d)