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レセプトオンライン化の今後 (by 馬) !



レセプトオンライン化について.jpg




自分なりにレセプトオンライン化の流れを整理したのが、上の図です。
色々な掲示板の書き込みを見ていると、レセオンライン化に関しては、デマに近いものから、本当に心配しているもの、意味が判らないものなど様々です。
しかし、最も悪いのは無関心であり、全ての事が決められてから文句を言っても、後の祭りと言うことです。
このように道路はほぼ完成している様に見えますが、歯科は進捗状況が遅れている分、まだモノを申せる部分が残っているかもしれません。「オンライン化は潰せる」、などと言うことは最早無いでしょうが、撤退戦の中で、少しでも現場の混乱を少なくし、診療側が納得できるシステムになればと願っております。そのためには、現在出ている案を研究し、現場が声を出さなければならないと思います。レセオンライン化だけに留まる事ではなく、次に続く電子カルテ化が控えているのですから。

以下に、わかり難い用語の解説をしたいと思います。


レセスタ

厚労省が音頭を取って作った、レセコンのデータを通信データに変換するソフトの事です。変換するには、レセプト用の標準マスター(この疾病名、この処置はこう表すと言う統一コード)が必要であり、歯科では現在、作成中です。送信用のPCにインストします。レセコンをスタンドアローン(単独)使用している先生は、もう一台PCが必要になります。レセコンをLANで使っている先生は、クライアント(受付など)のPCにインストする事になるでしょう。と言うか、ネットを使って本人認証をするようになった場合、院内LANは必須になるでしょうが。

上で述べた、保険証の有効確認や入力ミスを防ぐのに必要なのが、保険証のICカード化(最初は2次元コード化)と、ASP型の認証システムであります。


ICカード

小さな金色の板のようなものが張られたカードをよく目にするようになった。縦横数センチの金色の部分はICチップで、小さなコンピューター、これのついたカードをICカードという。~ キャッシュカードなどのほか、今年3月からパスポートも発行している。カードの種類が違っても、ICチップの位置や構造はほとんど変わらない。カードの読み取り機から電力を受け取ったり、チップ内の電気信号を制御したりする回路などが決まった場所にあるからだ。~ チップの裏には中央演算処理装置(CPU)や情報が入った回路が隠れている。無理にカードからはがすとデータが消えてしまう機能をもつものもある。~ 磁気の向きなどで表面にデータが「見える」形で記録されている磁気カードに比べ、ICカードはデータを盗み見たり、チップを偽造したりするのが難しく、不正使用されにくい。~ 現在、メモリーは4メガくらい(フロッピーで3枚程度)であり、様々な情報を書き込む事が可能となる。
似たものにICタグがあり、米国では、こちらも色々な認証に使われ始めている。

それに対し、2次元コードとは、バーコードに代表される紙に印刷された模様を専用の読み取り器で読み取るタイプである。QRコードは、このブログの左脇にも付いているモノで、携帯などでも読み取る事が出来る。情報量はICチップに比べれば非常に少ないと言う欠点があり、勿論情報の書き換えは出来ない。コピーも可能であり、問題は色々あると思われる。


ASP型の認証システム

一般的にはPCにソフトを組み込んでアプリケーションを使うのが普通であるが、近年は高速通信網の発達で、WEB上からサーバーにアクセスしてアプリケーションを使う方法である。「みな歯科」の皆さんは、Googleのスプレッドシートを思い浮かべると良いでしょう。ソフトがPCにあるわけでもないのに、ワープロや表計算が出来ますネ。
それを、保険証の認証に応用しようとしている訳です。このシステム構築の費用は審査・支払機関側が負担するとの事です。


IP-VPN

通信事業者の保有する広域IP通信網を経由して構築される仮想私設通信網(VPN)のこと。 IP-VPNを経由することによって、遠隔地のネットワーク同士をLANで接続しているのと同じように運用することができる。
本来、バックボーンがIPベースで運用されているネットワークであれば、インターネットとの接続の有無に関わらずIP-VPNと呼ばれるが、通常は、通信事業者が独自に構築した閉域IP網を介して構築されたものをIP-VPNと呼ぶ。ちなみに、インターネット上で実現されるVPNをインターネットVPNと呼ぶ。
IP-VPNサービスとしては、IP網上にネットワーク同士を直結する仮想専用線を構築するものと、仮想ルータを提供してルーティングまでを引き受けるものがあり、後者のサービスが特に注目されている。
ルーティングサービスを提供するIP-VPNサービスでは、プライベートIP網内の通信経路探索にMPLSを採用しており、どのVPNの通信であるかを確実に判別することができるため、VPN同士でのプライベートアドレスの衝突や、他VPNへの誤送信などの危険がなくなるよう設計されている。

難しいと思いますが、ISDN専用線では速度が遅いため不安があります。介護などは転送データが少なくISDNでも行けるでしょうが、医科、歯科は情報量の点で無理がある。そこで既存のインターネット回線内に仮想専用線を用いて、他からの進入を防ぎつつ、高速通信網を利用しようと言うのが、IP-VPN方式の目的です。次に来る「電子カルテ化」になれば、これで無ければ無理でしょう。専用のルーターを噛ませる事になるでしょう。


特定健診

40歳以上の国民に義務化される健康診断であります。予防の観点から述べられる事が多いですが、この電子データとレセプトデータを付き合わせることで、不正発見や防止に利用し、医療費削減の手段とする事が考えられます。


用語解説としては、こんな所でしょうかネ。 では、これからレセオンライン化が避けられないとしたら、現場の歯科医師はどのように対応したら良いか?これについては、また別の機会に。多分「みな歯科ネット」のWIKIか何かに書き込む事になるでしょう。




その後、自分のレセコンのメーカーに確認した所、歯科の標準マスターは既に出来ており、手元にあるとの事でした。このメーカーでは、自社で変換ソフトを作って対応したいとの事でした。他のメーカーも同じ考えだろうと言う事です。考えれば、ユーザーを取り逃がさないためにも、自社製のソフトで対応するのがメーカーとしては、当たり前の事ですネ。
逆に言えば、標準マスターだけでなく、レセコンソフト自体の言語に統一規格を作って、メーカー間で互換性を持たせ、全てのデーターをリプレース出来なければ、メーカー側のエンクロージャー体質は変わらないし、競争原理は働かない事になる。
医科の場合は、オルカプロジェクトと言うのがあって、オープンソースのLinuxを使って、日医標準レセコンを作ってしまっている。そして、メンテする業者をベンダーとして配置し、ベンダーはメンテナンス料を得る仕組みである。それによって、既存のメーカーのソフト価格を低く抑えようというわけである。
こう言った取り組みがなければ、レセプトオンライン化に伴う経費の軽減にはならない事になる。

それと、メーカーの方が仰っていたのは、オンライン化自体には、そんな訳で直ぐにでも対応出来る、しかしセキュリティの問題が大きいと言う事でした。 今も、セキュリティに関する検討会が開かれ、2,3月にパブコメも予定されているようですが、内容を見るとあまりに専門的過ぎて、医療機関の管理者だからと言って、PCの知識があまり無い人に、情報管理の責任を此処まで持たせるのは、土台ムリなのではないでしょうか?一度、検討会の資料をお読み下さい。頭がクラクラしますヨ。

そこで頭をもたげて来るのが、何故オンライン化なのか?と言うことです。
レセプトを電子データにしたいだけなら、電子媒体に記録して、支払側に郵送する方法で充分でしょう。日医、日歯が診療データを活用したいのなら、支払側のデータベースと自分のデータベースを、それこそ高速専用回線で繋げば良い。医療機関はあくまで、レセコンをクローズドサーキットで活用し、外とは接続しない。セキュリティ上、それが一番安全な方法とは言えまいか。

医療の現場に責任を押し付けるのではなくて、行政サイドでセキュリティの問題をある程度まで解決してから、初めてオンライン化の論議ではないでしょうか?

「オンライン化1年前倒し」報道で、色々な所でザワザワしていたこの2,3日でしたが、こう言った論議無しで、経済財政諮問会議、官邸主導で事が進められて行く事に恐怖を感じるのはオイラだけカナ?





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添付ファイル: fileレセプトオンライン化について.jpg 1479件 [詳細]

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Last-modified: 2008-03-17 (月) 14:50:25 (4140d)